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プラスワン増田氏、「新しい機種が出たら欲しい。かえホーダイはそれに応えた」

プラスワンの増田氏

 プラスワン・マーケティングは6日、2016年秋冬モデル2機種と、MVNOサービスでの機能拡充、そして新サービス「かえホーダイ」を発表した。

 代表取締役社長の増田薫氏は、前日の5日、ベトナムでローンチイベントを開催してさらに海外での展開を拡充していることを紹介。今後1年間で、海外で300万台の販売を目指す。また国内でのFREETEL取扱店舗が1500店を突破し、全都道府県で購入できる環境が整った。プレゼンテーション終了後、報道陣の囲み取材に応えた増田社長とのやり取りもあわせて紹介する。

――「かえホーダイ」を提供する背景は?

増田氏
 スマートフォンを購入し、仮にディスプレイが割れても残債があるのでそのまま使い続けたり、新しい機種が登場してもすぐ買えなかったりするというのは経験されたことがあると思う。でも新しい機種が出れば欲しくなる。それって普通の消費者心理。それに応えたいと思った。

――「かえホーダイ」で返却された端末はどうなるのか?

増田氏
 リニューアルして中古として販売していったりとか。

――壊れた場合は?

増田氏
 サービス内容に補償が含まれる。

――返却された端末(交換元端末)は海外で売るのか。

増田氏
 それもあると思う。

――国内向けに中古端末を販売するのか。

増田氏
 すでに当社のセレクトショップで中古端末を取り扱っている。それを拡大していくし、海外に出していくこともある。

――中古はリファービッシュ(再生品)なのか。

増田氏
 メーカーですので、戻ってきた物は全て直せる。リファービッシュして出していく。

――ここ最近発表されるSIMロックフリーのスマートフォンはスペックが高めのようだ。ユーザーの動向が変化しているとみているのか?

増田氏
 データ通信量の大容量化もあるが、ゲームを含めて高いハードウェアスペックを要求するアプリが増えてきているのではないか。他社を含め、(キャッチアップする動きが)加速しているのではないか。

 日本のSIMロックフリー市場は、2年前、1万円台のものが中心で、2万円~3万円のものはほとんど売れなかった。それが今は3万円、4万円(のものが登場していきている)。ニーズが多様化しているのだろう。

――格安スマホのユーザーが増えてきたということか。

増田氏
 そうだろう。ただ、日本のSIMは格安だが、スマホは格安ではなく世界の標準価格ではないかと思っている。コモディティ化するなかでニーズの多様化と、基本的に価格が下がっていく。1万円、2万円台でどれだけ魅力的な機種にするか、メーカーとしての腕の見せ所だろう。

――FREETEL SIMで、メッセンジャーサービスの無料化をやっているが、どれくらい無料になったか、示す機能を導入する考えは?

増田氏
 今はないが、どれだけトクしたか見られると嬉しいですよね。(プラスワン側のスタッフからマイページで、と声)やりますやります。

――今回、FacebookやTwitterの無料化が発表された。LINEモバイルを意識したのか。

増田氏
 去年、カウントフリーの機能を入れたときから検討していた。LINEさんの参入の話も出てきたなかで、いつやろうかと進めてきたが、今になった。

――LINEモバイルの場合、FacebookやTwitterと提携して、カウント漏れがないようにしているようだ。

増田氏
 うちもFacebookのアプリを端末にプリインストールしているなど(Facebook社との)関係はある。しっかり進めていく。

――Instagramが5GB以上のプランで無料対象となる理由は?

増田氏
 理由ですか……結構……データを食いますので……(笑)。

――大容量プランで、40GBプランと、20GBプラン2回線を比べると、2回線のほうが安い。パケット単価をどう考えるか。

増田氏
 ……すぐ検討します。

――有機EL搭載で、CPUもスペックアップさせて4万9800円というのはどう実現しているのか。

増田氏
 死ぬほど頑張っています。まだまだ未熟ですが、メカ、電気、RF、ソフトウェアと開発陣が整ってきました。それがひとつ大きいです。無駄な設計をせずに済むようになってコストが抑えられる。そして海外でも好調という点が挙げられる。とある中南米の国で端末を出したら、瞬間風速的で2週間だけだが、シェア1位になった。台数が出て、部材調達力が上がっている。そのあたりが効いている。

――来週、総務省でモバイル業界に関する有識者会合がある。現時点で、何か伝えたいメッセージは?

増田氏
 方向性は間違っていないと思う。日本の携帯電話の売り方は、海外と比べて自由度が違う。やっぱり自由なほうがいい。総務省が打ち出している方向性には同意していて、応援している。

――ではその政策下で、FREETELの端末も回線もどの程度伸びているのか。

増田氏
 結構いい感じです(笑)。実質0円も無くなりつつあって、毎日のように、MVNOの話題がにぎわっている。多くの方がそういう選択肢があると気付くようになって、徐々に(MVNOユーザーの)比率が上がっていると感じている。

――一部報道で東京ガスとの提携が報じられました。

増田氏
 当然、協議は進めています。

――何か近日、発表が?

増田氏
 (何も言えないという風情で)えーと……いろいろと頑張ります。

――ハイエンド、バッテリー特化、そして、かえホーダイと、このタイミングでハードウェアに注力しているようだが、その理由は?

増田氏
 タイミングというか……やっぱり物作りが好きなんですよね。良いものが出れば、みなさん欲しくなるでしょう。良い物を作っていけば、FREETELいいじゃないかと言われるようになるのではないかと。日本は物作りの国だが、実際はもう作っていない。未来に残すものとしても物作りを残したい。製品にはこれからもこだわりたい。今回もそうだし、来夏もよくなってきている。

――とはいえ、FREETELらしい端末が少なくなってきているようだが。

増田氏
 変態(端末)だからこそ、ちゃんと出したいんです。(SIMロックフリーのフィーチャーフォンである)「Simple」とか、あの辺は良い感じの変態っぷりになってきたので……。

――「Simple 2」は発売されていないですよね。

増田氏
 予告はしたが、改良を重ねるなかで、ちょっと違う方向が答えかなと思い始めている。

――違う変態さを求めてると。

増田氏
 結構、この変態、いい変態ですよと。こういう方法があるのね、という変態になると思います(笑)。