インタビュー

ナイアンティック川島氏に「Ingress」の新ポータル審査機能を聞く

「Pokémon GO」にも反映? 人気の位置情報ゲームを支える新システム

Portal Reconのロゴ

 米ナイアンティックは18日、スマートフォン向けゲーム「Ingress」向けに、「ポータル」と呼ばれるゲーム中のスポットを新たに追加するための仕組みとして、ユーザーによる審査システム「Portal Recon」を導入した。

 まずはクローズドβという位置付けで、2000万ダウンロードに達した同ゲームのユーザーのうち、参加者は数千人に限られる。直訳すれば“ポータルの偵察”という意味となる「Portal Recon」について、ナイアンティックのアジア統括本部長である川島優志氏に、ビデオ会議を通じて緊急インタビューを行った。

ポータルとは

 インタビューの前に、まずはIngressにおける「ポータル」をおさらいしておきたい。

東京のような都市部には、ポータルがぎっしりと生えている

 現実世界を舞台にしたゲーム「Ingress」において、ポータルとは、街中にあるアート、史跡、公園などが登録されたスポットだ。SF作品でもあるIngressの劇中設定では、“謎の物質”であるエキゾチックマター(XM)が吹き出す場所がポータルであり、その制御を目指す青のレジスタンス陣営と、活性化をはかる緑のエンライテンド陣営という2つの陣営に分かれて陣取りゲームを楽しめる。

 陣取りする際には、ポータルとポータルを結んでいくことになり、3つのポータルをリンクすれば自陣営のフィールド(CF、コントロールフィールド)ができあがる。CFを作る行為は、ストーリーからすると人々にXMの影響を与え、制御するということになる。

 このとき、ポータルの位置関係やリンクを形成する順番によっては、CFの上にCFを重ねる、つまり“多重CF”を構築することもでき、エージェント(プレイヤーのこと)の中にはパズルのように多重CFを楽しむ人もいる。1人だけの遊びではなく、「Ingress」は多くの人が同時に動くゲームでもあるため、相手陣営のエージェントの動きを予測しつつ、限られた時間のなかで自陣営のCF作りに挑む……あるいは他陣営のエージェントの試みを阻むといった遊び方も楽しめる。このほかあらかじめ定められたポータルを巡ってメダルを獲得するスタンプラリーのような遊び方もできる。

 さらにナイアンティックにとってポータル情報は、Ingressのみならず、グローバルで爆発的にヒットした「Pokémon GO」でも活用されている。まさにポータルは、ナイアンティックの用意するプラットフォームそのもの。

 地図業界では、こうした位置情報は「POI(Point of Interest)」と呼ばれるもの。POIは、自社独自で調査員を派遣して収集したり、国土地理院などの情報をもとに構築したりする。あるいはPOIを販売する業者から仕入れたりするなど手法はさまざま。たとえば東京スカイツリーなどのランドマーク情報、花火大会や紅葉スポットなどもPOIの一種と言える。

 これまでナイアンティックでは、「Ingress」を通じてユーザーからの投稿を受け付け(※基準はIngressのWebサイト上のヘルプに掲載されている)、一定の審査の上で採用してきた。つまり世界中のエージェントの力を借りて実装したものであり、地域によってばらつきはあるが、グローバルという規模感、あるいは東京近郊では「庚申塔」のようにこれまで地図向けのPOIとして整備されていなかったような情報を網羅するユニークさなど、他に類をみない情報に仕上がっている。

 ただ、地図会社が採用するPOIはある程度裏付け調査を行うなど、信頼性の向上に注力するものが多い一方、ナイアンティックのポータル情報は、ゲーム中へ反映される際の手続きでばらつきがあった。

 そうした中、ポータルの申請件数が数百万件に上って処理が滞るようになり、2015年9月には新規申請がストップ。新規受付の停止後、新たにポータル候補を申請できたのは、2016年春に東北で開催されたIngressのイベントと限られた場だけ。そうしたイベントを通じて産みだされたポータルのほか、新規ポータルになったのはスポンサー企業の店舗だ。つまり、過去1年のうちに建設されたようなランドマークなどは反映されておらず、ポータル情報の時は止まっていた。

 今回導入される「Portal Recon」では、既存の申請済情報をもとに、ポータル名称や重複などをエージェントが確認するという手順で審査が進められる。

まずは東北、九州で

――Ingressはサービスインから4周年を迎えたそうですね。そして2000万ダウンロードを達成したとか。おめでとうございます。そしてそれにあわせて「Portal Recon」のクローズドβテストが発表されましたね。

川島氏
 (笑顔で)ありがとうございます。「Portal Recon」はまだ未完成な部分が多く、クローズドβテストを通じて、エージェントの皆さんからのフィードバックが必要です。選ばれた方々は、エージェントの代表ということになります。運命だと思って、使命感を持って審査にあたっていただければと思います。

川島氏

――日本も対象エリアなのですね。

川島氏
 はい、東北と九州が対象です。当初、米国で発表された際には、あちらのメディアに東京と書かれていたのですが、おそらく聞き間違えたのでしょう。現在は訂正されています。東北と九州は、全域が対象で、震災からの復興を目指しているエリアです。

――ポータルの削除も可能なのでしょうか?

川島氏
 今回は、現状存在するポータルに対して、削除や編集といった機能はありません。申請待ちのポータル候補について、審査ができるということになります。重複については、そのポータルがライブ済のものと比べて、同じものかどうかチェックできます。

――審査対象の情報は、過去に申請されたものですか?

川島氏
 はい。申請済のポータル候補は数百万件あります。エージェントのみなさんが今まで申請してきたものなので、まずそれを処理する。ある程度、Portal Reconが処理できると確信を持てる段階になれば、おそらく新規ポータルの申請を再開できる目処が立つのではないかと思っています。

――新規ポータル申請の再開はいつごろになるでしょう?

川島氏
 クローズドβテストがエージェントのみなさんの協力で、重要なデータがどれくらいはやく集まるかによるところはあります。正式公開までの期間は短縮したいです。できれば来年早い段階で公開したい。公開したいけど、こればかりはβテストでの内容次第ですね。

「エージェント」と「評価」

――どれくらいの人数が参加し、どういったユーザーが審査員として選ばれたのですか?

川島氏
 全世界で数千人が参加します。該当する地域で活動されていると思われている、Ingressのエージェントで、レベル16(Ingress上では現在、最高のレベルにあたる)の人です。日本の東北、九州のほか、米国のサンフランシスコも対象エリアで、近い将来には韓国でも導入されます。テストの進み具合やフィードバックの内容を見ながら進めたいですね。

――テストの期間、今後の規模の拡大はどういった形で進められるのでしょうか。

川島氏
 皆さんからのフィードバックを参考にして進めていくことになります。まずβテストが始まったばかりで今後変更がどんどん加わっていく可能性があります。フィードバックを参考に改善していくわけです。実際にポータルがどのように審査され、採点されていくのか、その基準に関しては、「どうポータルをライブ(生成)させていくのか」という点は非公開です。ただ、どの程度の数のエージェントが、どう評価すれば信用に足るのか、検証していくことになります。テストを通じて、ライブするためのプロセスを検証するということです。「これならいい」というポータルはしばらくしたらライブしていきます。

 そしてひとりひとりのエージェントが信頼に足る審査員かどうかも重要な要素と考えています。適当な審査をしていると、そのエージェントの評価が落ちて、評価が反映されるような仕組みも実装しています。

――エージェント評価の仕組みはもう導入済ですか?

川島氏
 仕組みは導入済ですが、「どの程度だと信頼できないエージェントと判断するのか」という検証、チューニングも行うことになります。

――そういった意味では、悪影響をもたらすデータをもたらすエージェントが少なかったらどうするのでしょう?

川島氏
 それはそれでとても良いのですが、実際にどうなるか、βテストを通じて見ていきたいですね。

――審査員になったエージェントはどういった基準で選ばれているのでしょうか。

川島氏
 先に述べたように、「当該地域で活動すると思われるエージェント」、つまり東北や九州、サンフランシスコで活動するエージェントに招待状が送られています。招待状を受け取った方はひとつのテストを受けていただく形です。ちゃんと「Portal Recon」を理解しているかどうか確認するもので、パスしなければ参加できません。それもとてもシビアで、ダメならやり直しがきかない一発入試なのです。いい加減にやっているとパスできないと。

――エージェントからすると、テストに参加することが名誉に感じるであろう、というところが参加をうながすモチベーションとなるのでしょうか。

川島氏
 そうですね。今回のクローズドβに関しては、誰よりもはやく選ばれたということになります。ナイアンティックの未来に関わるとても大事な部分になりますので、ぜひ協力をお願いしたいです。実際に(ポータルが生成されて)公開された場合、つまり素晴らしいレビュアーと認識された場合は、何かいいことがあるような仕組みは導入したいなと考えています。ただし、クローズドβで積み重ねた実績がそうした仕組みに反映されるかどうかはお約束できず、もしかしたら全てリセットされるかもしれません……が、正式ローンチのときの機能に繋がっていきますので、ぜひフィードバックを寄せていただきたいです。

――なるほど、正式な機能として「Portal Recon」がローンチした後の仕組みという話ですね。

川島氏
 はい。ただし、クローズドβに協力してくださった方のなかでも、特に良い成績を上げてくださった方、貢献してくださった方には何かできるんじゃないかと考えています。近いうちに発表がある……かもしれません。

ポータル情報の公平性と信頼性と

――エージェントが審査できるエリアは決まっているようですね。

川島氏
 自動的に設定されるのは、普段活動していると思われるエリアです。それ以外に、ご自身の故郷として設定できるエリアも担当できます。さらにボーナスロケーションとして好みの地域も設定できます。

――3つのエリアを担当できるのですか。

川島氏
 はい、そうです。故郷は一度決めるともう変更できません。ボーナスロケーションは、現時点で1年に一回しか変更できない仕様です。これは今後のフィードバックで変更されるかもしれません。

――審査の公平性、正確性は、エージェントの行動をもって検証していくということですが、何をすれば「正しい」と見なされるのでしょうか?

川島氏
 この部分がもっとも難しいところです。審査の公平性を担保するには数が必要になります。ある程度のレビューがあり、レビューがどの程度の分布を示してるとみなすか、チェックする必要があります。人によっては「このポータルは良い/悪い」と主観が入るかもしれません。

 ある程度の数を集めた上で、「このような分布になっているものは、良いポータルとして認めてよい/認めてはいけない」という考えで決めていきます。それを検証していくためのクローズドβです。

 現時点では、我々が仮説として持っているものがあって、それが正しいのかどうか。間違っているとしたら、どうすれば修正していけるのか……公平性については、信頼性が担保されるようにしていきたいと思いますし、先述したようにひとりひとりのエージェントの信頼性を踏まえてやっていけば、ちゃんと審査しているエージェントの評価が反映されていく、という形に持って行けるかなと。

「ユーザーによる審査」という仕組み

――エージェントがポータルを審査するというアイデア自体は、ずいぶん前から仰っていましたよね(本誌による2014年12月のジョン・ハンケ氏インタビューでもコメント)。ここに至るまでのナイアンティック内での議論の経緯は?

川島氏
 今まで、(ナイアンティック側の)人の目できちんと、責任をもってチェックしてきたものです。Ingress上では、システム上の問題を突いてくる行為が散見されますが、ポータルはそういうことが決して発生しないよう、きちんとしたシステムを作ることが大事だと考えていたのです。ポータル情報は、IngressやPokémon GOで活用されており、ナイアンティックの根幹になるものです。この部分は非常に、慎重に進めたかった。どのようにすれば、ユーザーからの評価が公平性を持っていて、我々がポータルにしたいと考えるものへに近づけることができるのかと。これが時間がかかっていたひとつの理由です。

 それがある程度できるのではないかという目処が立ってGOサインが出たことになります。私もここ数カ月は、力を入れてきた取り組みのひとつです。うまく行って欲しいなと……ただ、これは走らせてみないとわからない。まだ未完成な部分も多いです。

 社内でもテストはしていて、手応えはあります。非常にいい。みんな、やっぱりポータルを審査したかったのかなと。(審査員の立場になると)自分の中でポータルへの姿勢が変化したりすることがあるかもしれません。

――Ingressのエージェントからするとポータルがどこにあるのかはゲーム上、とても重要な情報ですが、グローバルで展開する中で、今回の仕組みは、「このポータルは適当か」「立ち入って良い場所か」といった情報もあわせて担保されるのでしょうか。

川島氏
 そういった面でもPortal Reconには期待しています。今までは日本語が読めないスタッフが――日本語に限らず、多言語で申請されるポータルに対して、各地の言語が必ずしも読めないスタッフが判断していたところもあります。地元の人の感覚からすると、ポータル候補たり得ないものがポータルになっていたり、ポータルにすべきものがポータルになっていなかったりする。

 担当エリアとして「普段のエリア」「故郷」「ボーナスロケーション」を用意したのは、エージェント自身がある程度、馴染みがあって予測がつくエリア、土地勘のある情報に接して判断することになり、より信頼性の高い審査に繋がると考えたわけです。

――エージェントの力を借りる、いわゆるアウトソーシングになるわけですね。ユーザーが参加するメリットとして、公平性・正確性に繋がるというお話でした。一方で、ナイアンティックのプラットフォームとして、あるいはIngressというゲームに対して、エージェントがポータル情報を生み出す行為はどういった価値をもたらしているのでしょうか。

川島氏
 まず「Ingress」そのものがエージェントそのもの、エージェントが作るモノだと思います。(初心者向けレクチャーのイベントである)ファーストサタデーにしろ、(スタンプラリーを楽しむ)ミッションデイにしろ、(2つの陣営が死力を尽くすバトルイベントの)アノマリーにしろ、ほとんどエージェントが自身で作ってきた文化です。ポータルはエージェントが歩いて見つけてきたものですし、ナイアンティックの製品はエージェントの手で作られた部分が非常に大きい。これはユニークで、個性的で、かけがえのないものだと思います。

――Portal Reconという「Ingress」の仕組みで産みだされる新規ポータルの情報、位置情報は、ナイアンティックのプラットフォームへ採用され、そのプラットフォームを活用する「Pokémon GO」にも反映されていく、ということでよろしいのでしょうか。

川島氏
 「Ingress」のポータルになれば、将来、ポケストップへの情報として反映される可能性はあるでしょう。「Ingress」のポータルの全てがポケストップになるわけではありません。ポケストップにはポケストップの基準があって選ばれていますので、「可能性はある」ということになります。

A16の反応、とても高い

――最高レベルの16に達している人が多く存在する中で、レベルアップ以外のモチベーションを保たせるための仕組みとして今回の「Portal Recon」を捉えた場合、どれくらいの割合のレベル16エージェント(略してA16)は活性化する、貢献してくれるとお考えですか?

川島氏
 先週からサンフランシスコのベイエリアでスタートしたのですが、招待状を送ったところ、レスポンスの率は非常に高い。非常に高いです(笑)。日本でも今週、もしかしたら明日かもしれませんが、今週中を目指してスタートしたいと思っています。

 長く待ち望まれていた機能だと思いますので、一度はチェックしてもらえると思います。もともとジョン・ハンケも、(過去の取材で)レベルキャップの開放のような質問が出たときに「A16の方がさまざまな貢献ができる仕組みを作っていきたい」と語ったことがあります。Portal Reconはそのひとつですね。まずA16の方から始められたのは嬉しいです。レベルキャップ解放や新しいアチーブメント(実績)だったりといったところも、我々としても検討していますので、もしかしたら何か起こるかも、しれません。

エージェントへの想い

――ポータル情報ということで、Ingressのエージェントがまず携わるというのは個人的に納得するところはありますが、「Pokémon GO」でこうした仕組みに触れた方の中には「自分もやってみたい」と考える方がいるかもしれません。そのあたりは、Ingressのエージェントがまず先にということなのか、あるいはナイアンティックのプロダクトのユーザーは全員関係者という考え方なのでしょうか。

川島氏

 現時点ではまず、Portal Reconを成功させることが重要です。その上で、今の段階ではポータルに対する審美眼というべきものが、エージェントのほうが高いと思います。

 (ナイアンティックにとって)「Ingress」は重要なプロダクトになるので、ここがベースになると。ただ、他のプロダクトのユーザーがポータル、ポケストップに対して、影響を及ぼす仕組みを考える可能性はゼロではありません。ある程度の段階になったら考える必要はあるでしょう。でも現時点では、ポータルへの思い入れや知識という点で、我々はエージェントを信頼していますので……。

――「Ingress」に触れていない方にとっては、ナイアンティックとエージェントの間の関係は少し不思議に思われるかもしれませんね。

川島氏
 我々からすると自然なことなのですが、確かに「Pokémon GO」から触れた方にとっては、「なんでIngressばっかり」と思われるかもしれません。今回、「Ingress」は4周年迎えましたが、ナイアンティックの歴史のなかで「Ingress」を通じて、さまざまなイベント、出来事で、エージェントの皆さんが作ってきた部分が大きいです。うまく伝えられればいいなと思います。

 今、ちょうど東北で「Pokémon GO」のイベントが開催されています。そのおかげで、被災地に震災前にあった場所をゲーム中に反映させた「キオク(記憶)のポータル」、「キオクのポケストップ」があります。Ingressでは2014年に実施した取り組み(2014年当時のIngressイベント取材記事)ですが、今、あらためて紹介されることもありますが、それもまたエージェントが関わって作り出されたものです。そういった積み重ねもあっての話ですから……。「Pokémon GO」でももっともっと、ポケストップに愛着を持っていただけるようになるかもしれませんし、ポケモントレーナーのみなさんが関わることになることも、ある程度の段階がくれば考えて行く日がくるのかなと思います。

次の「Ingress」、次のイベントは?

――海外メディアでハンケ氏が「次のIngressのバージョン」にコメントされていたようですが……。

川島氏
 はい、電話インタビューでちらりとコメントしましたが、次のバージョンの開発を鋭意進めています。抜本的なニューバージョンみたいなものの開発も現在進んでいますので楽しみにして欲しいです。来年、できるだけはやい段階で出していきたいと考えています。ビジュアルも上がってきているのですが、良い物になってきています。

――川島さんはアジア統括本部長ということで、肩書きからするとアジア市場を見るという立場だと思いますが……。

川島氏
 はい(笑)。僕はアジアを見ていますが、それは(業務の)50%くらい。もう50%は製作なんかもしながらやっています。

――川島さんとして、次のバージョンがもたらす体験をどう考えているのでしょう。Portal Reconについても、どんなユーザー体験を考慮してきたのでしょうか。

川島氏
 ジョン以上のコメントをすることは難しいのですが、僕から言えるのは「ビジュアルもすごく良い感じのものが上がってきている」ということです。楽しみにしてくださいと。

 「Portal Recon」については、まずモバイルファーストにしました。デスクトップPCで作業して情報量を多くする仕組みにすることもできましたが、今回はモバイルで、スマートフォンでよりスムースに審査できるようなユーザーインターフェイス設計にしています。空き時間にちょこちょこと審査できる形です。より多くのポータルを見ていただけるように頑張ってほしいですし、そういうところも見ていただきたいです。

――では最後に、今後の展開としてエージェント向けのコアな情報を何か教えていただけないでしょうか?

川島氏
 コアな情報ですか……健人(アジア統括マーケティングマネージャーの須賀氏)聞いてる? 言って良いのあるかな?

須賀氏
 えっ……詳細はまだ言えないのですが、12月10日、ぜひ予定を空けておいてください。関口さんも空けておいてください。

ここで急遽、登場の須賀氏

――えっ!? ええと土曜日ですね。

須賀氏
 日本全国のエージェントが楽しめる、大幅な移動をしないイベントを考えているんです。これまでも「日本国内でもイベント会場まで遠くて行けない」「ミニアノマリー」みたいなイベントという声はたくさんのエージェントからいただいていて、(今までと)もうちょっと違った種類のイベントを企画中なのです。

川島氏
 ご自宅の近くで、ポイントになる場合には、参加していただければなと。12月10日、お時間空けておいてくださるといいなと思います。

――12月10日、日本時間ですよね?

川島氏
 はい、日本時間です(笑)。

――わかりました。ところでイベントが終わったばかりの時期ですが、たとえば年内で、川島さんや須賀さんがエージェントと会って触れあう機会はありますか?

須賀氏
 ひとつは12月10日ですね。

――でも12月10日の企画は、あまり移動がない、自宅の近くで……ということであれば、会う機会にはならなさそうですよね。

須賀氏
 全国のエージェントが楽しめる仕組みと、それに続く、もうひとつの仕組みを考えています。これから頑張って調整します。

川島氏
 普段は米国なので、なかなか日本へ行く機会はないのですが、来年もきっと行けると思います。

――なるほど。12月10日がとても気になりますが、今日はありがとうございました。