【WIRELESS JAPAN 2010】
「モバイルプロジェクト・アワード2010」表彰式


 「WIRELESS JAPAN 2010」の会場において14日、「モバイルプロジェクト・アワード2010」の表彰式が開催された。

 モバイルプロジェクト・アワードは、コンテンツや端末などケータイ業界の各分野で、先進的なサービスやプロダクト、ソリューションなどのプロジェクトを選出、表彰するもの。今年で9回目となる。主催はケータイ向けコンテンツの業界団体である社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)のMCFモバイルプロジェクト・アワード審査委員会で、本誌を含むモバイル関連のメディア、ジャーナリストなどが審査委員として参加している。

 今回、モバイルコンテンツ部門で最優秀賞を受賞したのは、株式会社コロプラの「コロニーな生活☆PLUS」。位置情報と連動したゲームコンテンツで、リアル店舗へと連携して観光を促進するなど、現在は一般社会に影響を与えるほどにまで成長している。7年前に個人としてサービス提供を開始し、現在はコロプラの代表取締役を務める馬場功淳氏は、今回の受賞に際し、「地域貢献などが評価されたと考えている。『位置ゲー』という文化は日本で芽吹いたものなので、この文化を是非とも海外でも展開したいと考えている。生活を楽しく、彩りを出すというのが我々の目標なので、今後も頑張って行きたい」とコメントした。

 モバイルコンテンツ部門で優秀賞を受賞したiPhone向けゲーム「スペースインベーダー インフィニティジーン」のプロジェクトリーダーである株式会社タイトーのON!AIR事業本部 開発部 ディレクターの石田礼輔氏は、「スペースインベーダーは、ゲームカルチャーを代表するアイコンでもある。原作のスペースインベーダー同様に、このゲームが世界の誰かのインスピレーションを刺激する役割を果たしていって欲しいと考えている」とコメントした。

 モバイルハードウェア部門では、イー・モバイルから販売されている「Pocket WiFi」が最優秀賞を受賞した。イー・モバイルの経営戦略本部 商品企画部 部長の中村力氏は、「ベースモデルはあったが、ファーウェイにご協力いただき、液晶を含め日本向けにカスタマイズして良いものが作れた。モバイルルーターの市場はまだ始まったばかりなので、親和性の高いコンテンツやサービスも提供するべく、各方面と連携していきたい」とコメントした。

 また、これまでキャリアが受賞することが多かったモバイルプラットフォーム部門では、今回「Twitter」と「mixiアプリモバイル」が優秀賞を受賞した。キャリア以外の事業者が受賞することになった背景について、審査委員である本誌の湯野康隆編集長は、「ケータイサイトの主流が公式サイトではない一般サイトに移ってきた。スマートフォンも普及しつつある。本日の基調講演でNTTドコモの山田(隆持)社長がSIMロック解除について話をしていたが、これからはキャリアを問わずに提供できるオープン性が重要」とし、「mixiアプリモバイル」については、「これまでは囲い込みに動くプラットフォームが多かったが、そこを開放してみんなで盛り上がろう、という動きには非常に期待が持てる」と評した。

 



(白根 雅彦)

2010/7/15/ 11:42