【2013 INTERNATIONAL CES】

UE、独自のタブレット型デバイス「enchantMOON」

UE、独自のタブレット型デバイス「enchantMOON」

enchantMOON

 日本のユビキタスエンターテイメント(UE)は、独自のタブレット型デバイス「enchantMOON」を展示している。

 enchantMOONは、スタイラスペンによる手書き入力と指によるタッチ操作により、簡単なメモからハイパーリンクなどの付いたコンテンツまでを作成できるタブレット型のデバイス。アプリランチャーやファイル管理といった機能はなく、電源を入れればすぐにペン入力ができる状態になる。

 基本となるユーザーインターフェイスには、アイコンやメニュー画面といった現在のパソコンやモバイル向けOSのようなグラフィカルな要素がなく、ペンによる手書きと指タッチによるジェスチャーで操作するようになっている。

まずペンで書くことから始まる
書いた文字を指タッチで囲うと、その中の文字に応じたコマンドが表示される

 具体的な動作としては、まずペンで描かれたものがそのままの形で記録される。バックグラウンドで文字認識が行なわれるが、ユーザーにはペンで描いたものしか見えない。そのまま手書きノートとして利用することもできるが、描いたものを指でタッチして囲うと、囲われた部分の内容に応じて検索やハイパーリンク作成といったコマンドが表示される。こうして作られたデータは、HTML形式で記録されるため、ほかの端末でもブラウザで簡単に閲覧できる。

側面
グリップはスタンドにもなる

 デバイスには、ディスプレイと電源キー、スピーカーとマイク、カメラが搭載されている。ほかのキー類は搭載されていない。ディスプレイは指によるタッチ操作のための静電容量式タッチセンサーと、ペン操作のためのデジタイザ方式のセンサーが搭載されている。

 外観デザインは、イラストレーターの安倍吉俊氏が担当していて、ヒンジのついたハンドルのあるデザインとなっている。ハンドルのヒンジは日本製の高精度かつ固めのものが採用され、ハンドルに角度を付け、スタンドとして使うことも可能になっている。

 enchantMOONの詳細は未定だが、商品化を前提に開発されているという。小学校で試験的に導入される予定で、それに向けて数百台の生産が行なわれているとのこと。大規模に展開しているデバイスではなく、展示ブースも決して大きくはなかったが、多くのプレス関係者や業界関係者がブースを訪れ、質問を投げかけていた。

上端と前面にカメラが搭載されている
グリップのおかげで持ちやすいが、それほど軽くはない