【2012 International CES】
米国向けGALAXYシリーズを出品したサムスン電子


多数の来場者が詰めかけるサムスン電子の展示ブース

 サムスン電子のブースでは、スマートフォン関連のコーナーに大きなスペースが割かれており、米国向けのGALAXYシリーズが多数出品されていた。

 中でも注目を集めていたのが、9日(現地時間)に発表された「GALAXY NOTE」。5.3インチの「HD Super AMOLED」を採用し、スマートフォンとタブレットの中間を狙う製品だ。タッチパネルは静電容量式だが、付属のペンで文字や絵を書ける仕組みを採用した。GALAXY NOTEは、欧州やアジアなど一部の国では発売済みだが、米国ではLTEに対応しAT&Tから登場する。実機では、画面上の電波マークの横に「4G」(LTEなどの高速通信を指す用語)と表示されていた。会場の説明員に確認したところ、通信方式の選択は自動的に行われるようだ。3GやGSMに手動で切り替えるような画面も見当たらなかった。

9日(現地時間)に発表された、AT&T版のLTE対応GALAXY NOTE付属の「S Pen」で、文字や絵をスムーズに書くことができる
LTE接続時には、ステータスエリアに4Gのアイコンが現れるネットワーク設定の画面。LTEと3Gは手動で切り替えることができない

 日本ではNTTドコモから発売中の「GALAXY NEXUS」も、ブースに展示されていた。米国では、現在Verizonがこの端末を取り扱っている。外観やユーザーインターフェイスなどはほぼ日本版と同じだが、サイズがわずかに異なるほか、Verizon版はCDMAだけでなくLTEにも対応している。ストレージの容量は32GB。Verizon用のバックアップアプリなどをプリインストールしている点も、日本版との違いだ。なお、CDMAとLTEは自動切り替えが基本だが、CDMAオンリーモードも用意されている。

Verizon版のLTE対応GALAXY NEXUS。サイズはドコモ版よりやや厚いドコモ版(右)とVerizon版(左)の背面を並べたところ。ロゴの内容や場所が異なる
LTE接続時には、電波マークの部分に4Gの文字が現れるCDMAとLTEの自動切り替えモードのほか、CDMAオンリーモードも備える

 9日(現地時間)に発表された、Verizon向けの「GALAXY Tab 7.7」も、来場者の注目を集めていた製品の1つ。ディスプレイは7.7インチの「Super AMOLED Plus」で、OSはタブレット用のAndroid 3.2となる。このモデルもLTEに対応しており、Verizon版GALAXY NEXUSと同様、CDMAとLTEの接続設定を変更することも可能だ。LTEによるテザリングにも対応している。

9日(現地時間)に発表された、Verizon版のGALAXY Tab 7.7LTEによるテザリングにも対応している
GALAXY NEXUSと同様、通信方式の切り替えに対応

 このほか、ブースには米国で発売中のGALAXYシリーズが一堂に会していた。会場には、AT&TのLTEに対応した「GALAXY S II Skyrocket」や、スライド式のQWERTYキーボードを搭載したVerizonの「GALAXY S phone」などが展示されており、同じGALAXYシリーズでも製品の幅が非常に広いことがわかる。これは「マーケティング戦略上、キャリアに合わせて製品の特徴を少しずつ変えている」(会場の説明員)ためで、キャリア販売が一般的な米国ならではの事情が関係しているようだ。

LTEに対応したGALAXY S II Skyrocket。米国ではAT&Tから発売スライド式のQWERTYキーボードを備えるGALAXY S phone
WiMAXに対応したSprint版の「Samsung CONQUER 4G」。こちらにはGALAXYブランドが使われていないWindows Phoneの「Samsung Focus S」も出展されていた
T-Mobile版の「GALAXY S II」。グローバル版とはロゴの位置や形状が異なる

 スマートフォン関連のサービスとしては、DLNAなどでコンテンツを共有する「all share」が展示されていた。また、「all share play」というクラウドサービスも、スマートフォンやタブレットを含む、サムスン電子のさまざまな製品で利用可能だという。

家庭内のさまざまな機器とコンテンツを連携されるall shareクラウドサービスの「all share play」も展開する



(石野 純也)

2012/1/11 16:29