Flash Player 10.1対応のスマートフォン向け動画配信サービス


Android 2.0を搭載したMotorola製スマートフォン「DROID」

 米Brightcove Inc.およびブライトコーブ株式会社は、Adobe Flash Player 10.1に対応した、スマートフォン向け動画配信ソリューション「Brightcoveモバイルエクスペリエンス」限定ベータ版の提供を開始したと発表した。Brightcoveの配信ソリューションを利用している既存顧客は、2010年後半を予定している正式リリース時には、追加契約や追加費用なしで利用できる。

 「Brightcoveモバイルエクスペリエンス」は、スマートフォンに搭載されたAdobe Flash Player 10.1で最適化した動画配信ソリューションで、Brightcoveの動画配信システムを利用して、スマートフォンにもH.264形式で高画質の動画を配信可能とするもの。

 現時点でFlash Player 10.1に対応した既発売のスマートフォンはまだ少ないが、Google Android、SymbianS60、Palm webOS、Windows Mobile(Windows Phone)、RIM BlackBerryなどのOSを搭載したスマートフォンでは、今後Flash Player 10.1対応機種が増加する見込みだ。

 「Brightcoveモバイルエクスペリエンス」は限定的ベータ版として、Brightcoveの動画配信システムを利用している一部顧客企業にすでに提供されている。AOL、アトランティック・レコード、La Vanguardia(スペインの新聞社)、ナショナル・ジオグラフィック、ニューヨークタイムズ、STV(英テレビ局)、SunMedia(カナダ新聞社)、The Weinstein Company(米映画スタジオ)などが「Brightcoveモバイルエクスペリエンス」を現在利用している。

 「Brightcoveモバイルエクスペリエンス」を利用することで、プレーヤーのスタイリング、マルチビットレートストリーミング、視聴者解析機能、広告機能、Brightcove社のパートナー企業による120以上のプレーヤープラグインや拡張機能など、すべてサポートされたコンテンツをスマートフォン向けに提供することが可能になるという。

 また、新しいBrightcoveプレーヤーテンプレートとして、スマートフォンのマルチタッチスクリーンでの動画視聴を考慮して設計されたコンパクトなユーザーインタフェイスも用意。デバイス検知コードや、デスクトップ対応とモバイル対応のプレーヤーテンプレートを動的に切り替える「ベストプラクティス」も提供する。

 Flash Player 10.1では、ハードウェアベースのH.264形式の動画デコードとCPU最適化により、動画再生パフォーマンスを向上すると同時に、システムリソースの利用を減らすことでバッテリーの省電力化が可能だという。

 なお、ブライトコーブ株式会社では、現在「Brightcove 4」の1カ月間無料お試しアカウントの申込を受け付けており、同社のトライアルアカウント登録ページ( https://www.brightcove.co.jp/trial/ )から申し込みできる。

Android 2.1を搭載したGoogleのスマートフォン「Nexus One」で動画を再生している画面同じく「Nexus One」でCanoe.tvサイトの動画コンテンツを再生している画面

(工藤 ひろえ)

2010/2/17 06:00