本日の一品
VRを駆使して迷宮地図を作る協力型ボードゲーム「アニュビスの仮面」
(2016/4/20 06:00)
2015年はVRがとりわけ注目されはじめた年だったと思うが、2016年は「Oculus Rift」や「HTC Vive」など魅力的なVRデバイスが発売され、「PlayStation VR」が登場する予定でもあり、一段とVRが関心を集める年になりそう。そんなノリに乗っているVR要素を取り入れた新感覚ボードゲームが、「アニュビスの仮面」だ。
「アニュビスの仮面」は、ピラミッド内の迷宮に眠る宝をゲットするため、2~7人で協力して、宝のあるゴールまでの道筋を探るボードゲーム。特徴はなんといっても、付属のVRゴーグル「アニュビスの仮面」を使用する点にある。Android/iOS向けの専用アプリを起動したスマートフォンをVRゴーグルにセットしてから装着すると、迷宮内のどこかに立った一人称視点の3D映像が映し出される。その地点から動くことはできないが、VRゴーグルを構えたまま上下左右に向くと連動して映像も変化し、辺りの様子を360度見渡せるようになっている。
ゲームではまず、プレーヤーの1人がVRゴーグルを装着し、60秒の制限時間の間に周囲の様子を口頭で伝える。その間、他のプレーヤーは証言を頼りに迷宮内のマップを作成し、制限時間を過ぎたら別のプレーヤーにVRゴーグルを渡して同じことを繰り返す。VRゴーグルを装着するたびに迷宮内で立っているポイントが変わるため、VRゴーグルをかけた人たちの証言から共通する地形を見つけ、迷宮をつなぎ合わせて完成を目指す、というルールだ。
説明書を一通り読んだところ簡単そうな印象を受けたのだが、実際にプレイしてみると非常に難易度の高いゲームだと思い知らされた。そもそも目にした景色を言葉で説明するということ自体が難しいうえ、制限時間も短い。何を伝えるべきか優先順位をしっかり考えないと説明が終わらず、地図作りを担当するプレーヤーたちからブーイングを受けることも……。なかなか難しいゲームだが、プレーヤー同士がばっちり連携し、クリアできた時の達成感はひとしお。
ゲーム自体は面白いのだが、VRゴーグルの質はちょっと気になる。組み立て方が良くなかったのかもしれないが、遊んでいるうちに表面を構成するパーツが取れてしまうことがあった。糊やテープで補強するか、雰囲気は損なわれるが取れてしまうパーツはあらかじめ外した状態でプレイした方が良いかもしれない。
今回はVRのことをまったく知らない家族と遊んだが、直感的に操作できるからか、全員戸惑うことなく楽しめたのも印象に残った。ルールも特別難しいものではなく、老若男女誰でもプレイでき、盛り上がれるゲームと言えそうだ。
本ゲームはWeb上での初回予約分は完売したが、4月よりボードゲーム取扱店などで販売している。アナログとデジタルがうまく融合した本ゲームは、VRに興味がある人、アナログゲームが好き人、どちらにもマッチするマストバイなアイテムではないだろうか。
製品名 | 販売元 | 購入価格 |
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アニュビスの仮面 | ギフトテンインダストリ | 3980円(税抜) |