本日の一品

MVNO時代のSIMフリーモバイルWi-Fiルーター

 MVNOによる通信サービスが浸透し、「格安スマホ」という惹句を目にすることも珍しくなくなった。選択の幅が大きく広がり、消費者としてはありがたい限りである。そんな折り、出先でパソコンをネットにつなぐ必要があるという機会が出てきた。さほど多くはないので社用のWi-Fiルーターを借り出せばいい話なのだが、都度都度手続きするのが面倒だ。

ファーウェイの「Mobile Wi-Fi E5383」

 今や通信容量を選べば毎月500~600円で回線が維持できる時代。ならば私用をかねて1回線契約してしまおうと思いたった。ただ、いつでも解約できるフットワークも欲しい。そこでSIMロックフリーのWi-Fiルーターを購入して運用しようと結論した。前置きが長くなったが、それが今回紹介するファーウェイの「E5383」である。

iPhone6とサイズ比較

 LTEに対応するSIMフリーモバイルWi-Fiルーター「E5383」は、重量約120g、幅約10cmのコンパクトな本体に2.4インチのタッチパネルを備えた製品だ。対応バンドは1/3/21/19で、NTTドコモや、ドコモ網のMVNO事業者の回線で利用できる。下り最大300Mbpsで通信でき、ドコモの800MHz帯も利用できるので、LTE回線設備の弱い地域でも使用できるとしている。また、Wi-Fiは2.4GHz帯だけでなく、5GHz帯にも対応している。

手のひらに収まるサイズ、重量120gと、取り回しは良好
microSIMに対応、NTTドコモの主要LTEのバンドをサポートする

 本体の操作はタッチパネルで、物理的なボタンは電源ボタンひとつだけ、ほとんどの操作はパネル上でスワイプやタップという今時なインターフェイスになっている。スマホに慣れているなら、いちいち取説を参照しなくとも何をすればいいかが分かる。主要なMVNO事業者のAPN設定がプリセットされており、SIMを入れればすぐ使えるようになる……と思っていたのだが、たまたま筆者が契約したDMM MobileのAPN設定情報が古かったらしく、自力で設定しなおす必要があった。

タッチパネルで操作する。画面下部に表示される通信データ量の目安が便利

 使ってみて便利だと感じたのが、通信したデータ量が表示されるという点。格安SIMを使っていると、毎月の使用上限に達するかどうかは常に気になるところだと思う。おおよその目安とはいえ、それが可視化されるのは非常にありがたい。最大量を設定し、残り何%になったらメッセージを表示する設定ができるなど、至れり尽くせりだ。格安MVNO時代のデータ回線運用に最適なWi-Fiルーターといえるだろう。

製品名販売元購入価格
Mobile Wi-Fi E5383ファーウェイ2万990円

ナカムラ