本日の一品
かなり光るメガネ
(2015/2/16 06:00)
つまらない前置きは抜きにしよう。この動画をご覧頂きたい。
いかがだろうか。これは、メガネユーザーには「パリミキ」でお馴染みのメガネの三城が、クラウドファンディングで出資を募って開発した「雰囲気メガネ」の公式動画だ。
レンズ上のフレームに小さなLEDが仕込まれていて、レンズ全体が光る仕組みになっている。Bluetoothでスマートフォンと連動して光り方を制御している。2015年2月時点ではiOSのアプリのみが公開されていて、このアプリでは単純に色をカラーピッカーから選択して光らせる他、BPMを指定してメトロノーム代わりに使えたり、英字を入力するとモールス信号として点滅させる機能などがある。
アプリのメインとなる機能は通知機能だ。標準アプリでは、スマホからの様々な通知を光で知らせる機能が付いている。メールや電話の着信、SNSの新着通知、カレンダー・リマインダーの通知などを光で知ることができる。カラーや明るさ、点滅時間などをカスタマイズできるので、どんなお知らせか、まさに一目瞭然だ。その他、右のつるに小型のスピーカーがあるので音で通知することもできる。左のつるにmicroUSBポートが有り、そこから内蔵のリチウムイオンバッテリーに充電する。Bluetooth 4.0 Low Energy規格で、試した限りでは1日程度は問題なく使えそうだ。これだけの装置を詰め込んでいるのでフレームは全体的に太く大きいが、重量は38.5gとそんなに重くなく、かけ心地は普通のメガネと変わらない。
さて、問題の光り方だが、これがかなり目立つ。昼間はさほどでもないが、夜道などでは照度を最低にしていても目立つ。初めてコレを見た人の反応の大半は「笑い」だ。ウェアラブルデバイスを現実に落としこむ時の最大の課題とも言える点だが、現時点では残念ながらただの面白メガネだ。電源が入りにくかったり、逆に何秒押しても切れないなどのハード面の問題や、ソフト面でも通知があるのに光らなかったりと、クラウドファンディングとはいえ作り込みの甘い部分は多い。そのあたりは実験的な意味合いの高いものとして割り切るしかないだろう。
一方で、制御用のSDKが公開予定など、これまでのマスプロダクトにはあまり見られないフットワークの軽さは魅力だ。前述のソフト面などはこなれてくるだろうし、標準アプリでは使用されていない、加速度センサーを利用したアプリ開発なども期待できる。まだまだ発展途上な製品だが、ウェアラブルデバイスの最大の障壁「面白」を超えられるポテンシャルを感じさせる一品だ。
製品名 | 販売元 | 購入価格 |
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雰囲気メガネ | メガネの三城 | 1万800円 |