本日の一品
冬に温かい室内で育てる”苔”「ボトルモス・ミニ」
(2015/2/26 06:00)
読者諸兄は「マン盆栽」(マンぼんさい)をご存知だろうか? マン盆栽は、お好みの小さなフィギュアでデコレーションした盆栽の一つだ。不器用なので実際に超魅力的な作品を作ることはできないが、ジオラマ大好きな筆者も一時かなり強い興味をもった時期があった。
”パラダイス山元”さん執筆のマン盆栽の本や、伝統的な盆栽の本も何冊か買いあさり、大正・昭和時代の爺の様にハマってしまったのだ。しかし、最初の1カ月ほどは良いのだが、いつものようになぜか枯らせてしまうのが常だった。盆栽の極意は、置き場所、水やり、用土、肥料、植え替え……らしいが、筆者は最初の方の”水やり”辺りでつまづいているというのが自身の印象だ。
マン盆栽の後は、枯らしてしまったマン盆栽の鉢だけを再利用して、近所の路地裏の日陰から採取した綺麗な緑色の苔を入れて育ててみようと試みたが、これも2~3ヶ月で完璧に枯らしてしまった。
筆者には植物飼育は全く向いていない、と諦めかけた頃「Bottle Moss mini」(ボトルモス・ミニ)という小さな瓶に密閉された苔+フィギュアを見つけた。聞くところによると、筆者のもっとも苦手な”水やり”を省略できるというのが商品の基本コンセプトらしい。
ほぼ密閉状態の瓶はテラリウムと呼ばれ、中に苔と培養土、そして適度な量の水を入れた状態で出荷される。瓶の中では、自然に苔から水分が蒸発し、空気中に水分が飽和状態になると、水滴となって瓶内部の壁面に水玉となって付着、それがふたたび土に戻り、また苔によって吸い上げられる。というループが自然に行われるらしい。
これによって瓶の内部は、常に一定の湿度条件が保たれ、苔は枯れることがない、というのが基本のコンセプトだ。しかし、既に購入して2カ月近く立った筆者のボトルモス・ミニは、内部の水滴の量が目に見えて減ってきて、以前、苔を枯らしてしまった悪夢が蘇ってきた。
密閉蓋の表面に書かれている「※蓋は開けないようにして下さい。」という注意書きが脳裏をかすめたが、明らかに購入直後と比較して少ない瓶内の水滴を見ていると不安になり、思い切って蓋を開けて数滴の水を瓶の中に落とした。
数日後、苔は健在で、内部の水滴も購入時と同じように適度に瓶内部に付着しているようだ。特に問題ない環境ならボトルモス・ミニの鑑賞期間は約1年位らしいので今年の秋ころまでは綺麗な緑色を見せてくれるのかもしれない。さて三度目の正直であるボトルモス・ミニは無事2015年秋を迎えることが出来るだろうか。
製品名 | 購入先 | 購入価格 |
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Bottle Moss mini | オンラインショップ | 約1000円 |