本日の一品
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撮影した写真を選んでスマホにダウンロードできる「FlashAir W-02」
(2013/10/28 06:00)
無線LAN内蔵のデジタル一眼カメラ「DMC-GF6」を買ってみたら、選択した写真だけスマートフォンにダウンロードでき、非常に便利だった。できれば筆者が所有する他のカメラ(DMC-G5やEOS Kiss X3)でもそうしたい! しかし全部買い換えるわけにはいかない……。そこで、自動的にすべて転送するのではなく、撮影した写真や動画を、必要なものだけスマートフォンやタブレットにダウンロードできるという、東芝の「FlashAir W-02」(以下、W-02)という無線LAN搭載のメモリカードを買ってみた。 Webブラウザさえあればデータにアクセスできるというのも選んだポイントだ。
「W-02」は、無線LAN搭載のメモリーカードで、無線LAN機能非搭載カメラでも、SDHCカードが使えれば無線LAN対応モデルに早変わりするというもの。スマートフォンやタブレットと無線LANで直接接続でき、Webブラウザや専用アプリを使って、中のファイルをスマートフォンにダウンロードできるようになるのだ(パソコンに自動転送するものではない)。
このモデルより、ゲスト専用のSSIDとパスワードを発行して、特定のフォルダをその場で共有できる「フォトシェア」という機能も搭載されており、特定の撮影データを、共有できるようになった。また、スピードクラスがClass 6からClass 10に進化しているのもポイントだ(現在では8GBモデルも登場している)
無線LAN搭載のデジタルカメラなら、専用スイッチなどがついており、必要なときだけ機能を有効にするといったことができるが、カード型の場合は特別なスイッチはない。そこで「W-02」は、電源を入れると自動的に無線LANが有効になるモードと、あらかじめ用意されている「100_TSB」フォルダ内の専用画像に対するプロテクトのオン・オフで無線のオン・オフを切り替える、2種類の接続モードを用意している。電源の投入で有効になっても、一定時間接続がなかったらオフにできるので安心だ。
設定は比較的簡単で、カードをSDHC対応のデジタルカメラに挿入し、カメラの電源を入れたら、起動後5分以内にスマートフォンのWi-Fi設定で、「flashair_」で始まる12桁のSSIDを探し、説明書に記載された出荷時のパスワードを入力して接続する。Webブラウザを起動し、「 http://flashair/ に接続し、表示された画面の「START」ボタンから独自のSSIDとパスワードに変更する。これだけで設定した新しいSSIDで接続できるようになる。
カードへのアクセスには、Webブラウザと専用アプリ「FlashAir」の2つが用意されており、どちらもiOS、Androidをサポートしている。使ってみたところどちらも撮影画像のダウンロードは可能だが、若干機能が異なるため、目的に応じて使い分ける必要があるようだ。
Webブラウザからの接続では、手動でカードに接続し、「 http://flashair/ 」にアクセスしてフォルダをたどり、サムネイルから特定の写真を選択し、写真を長タップして表示されるメニューからダウンロードするという流れになる。拡大表示やスライドショー機能もついていて、閲覧もサポートされているが、複数枚の画像をダウンロードしたい場合でも、ダウンロード作業は1枚ずつ行う。このほか「無線LAN停止」ボタンがついているほか、設定メニューからは「フォトシェア」も設定できる。
一方、専用アプリ「FlashAir」では、起動するとアプリ上でSSIDの選択ができ、スマートフォンなどの端末の設定を開かずともカードへの接続が可能だ(ただし筆者の環境では、iOS版は10月20日時点のアプリで接続できなかった)。Android版とiOS版では操作方法の違いはあるものの、操作自体は非常に軽快で、1枚だけでなく、複数選択、全選択といったダウンロード方法が選べる。スライドショーはないものの閲覧も可能で、iOS版はフォルダの枠を取り払ったフラットなファイル表示も可能なので、ファイルがどのフォルダにあったか分からなくなったときなどは便利そうだ。
ただし、Webブラウザと違って「無線LAN停止」ボタンがなく、「フォトシェア」も設定できないようだ。
ゆえに、大量のファイルを一気にダウンロードしたいならアプリ、じっくり選んだファイルをダウンロードしたり、フォトシェアを行いたいときはWebブラウザから接続、という使い分けをすることになる。このあたりの機能は統一できたらいいのに、と感じているが、いかがだろうか。
筆者の環境では、設定としては、カメラの電源ONによる自動起動モードを有効にし(タイムアウトは2分)、画面の大きなAndroidのアプリから接続、ダウンロードするという方法がメインとなっている。カメラがスリープすると、当然接続も切れてしまうので、カメラ側のスリープは5分にしている。スリープを設定せず、こまめに電源をオフにする習慣をつけてもいいかもしれない。このあたりは自分で使いながら選択するしかないと感じている。なお、iPhoneで接続すると、突然自動ログイン画面が現れて、かなり戸惑う場面があるかもしれない。その場合、iPhoneのWi-Fi設定で、SSIDの右側にある[i]マークをタップして自動接続を解除すると止められるのでお試しいただきたい。
ちなみに、設定に使った端末とそうでない端末の場合、Webブラウザ上での表示が異なるので注意が必要だ。初期設定に使用していない端末では、Webブラウザで接続しても、「無線LAN停止」や「設定」ボタンが表示されないようなのだ。管理上の措置と思われるが、複数の端末を持っている場合、このあたりを忘れると混乱しがちなので注意しよう。
設定で多少混乱したところはあったが、何はともあれ、無線LAN機能非搭載の「DMC-G5」や、古い「EOS Kiss X3」でも、スマートフォンと連携できるようになったことは嬉しい限り。スマートフォンのカメラは非常に便利だが、「やっぱりここは一眼カメラで撮っておきたい!」というとき、迷うことなくカメラがつかめる。Webブラウザだけでも画像を端末にダウンロードでき、「フォトシェア」も使えるというのは、アプリをダウンロードしていない友達ともその場で共有しやすいので、人が集まる場所でも重宝しそうだ。
製品名 | 製造元 | 購入価格 |
---|---|---|
FlashAir W-02 | 東芝 | 5480円 |