段ボール開封はおまかせ 段ボールのこ


「段ボールのこ ダンちゃん」。刃の長さが9cm、全体で19cm強とちょうどいい大きさだ

 インターネットが普及して十何年かになると思うのだが、それによって大きく変わったものの一つに、買い物の仕方があるだろう。以前は大型店やホームセンター、ディスカウントショップを回って価格を比較して買っていたような物でも、今では価格比較サイトで値段を調べて、十分に安ければ、通販で買うことがとても多くなった。読者の皆さんも、通販を使う機会は大きく増えているのではないだろうか。

 通販の比率が増えると、それに応じて増えるのが梱包用の段ボール箱だろう。通販サイトの過剰梱包については定期的に話題になっているが、過剰とは言えなくても店舗で買えば紙袋で済むところが段ボール箱になるわけだから、段ボール箱を開封したり分解したりする機会も大幅に増えている。

 段ボール箱の開封にはカッターナイフを使うのが一般的だと思うが、梱包に使われているガムテープなどの粘着材がカッターの刃に付いてしまうと切れ味が落ちてしまったり、不要なところまで切れてしまったりして使い勝手は今ひとつだ。また、下手に力をかけると怪我をしかねないのも気になるところだ。今の世の中、不便なことは何らかの解決策があると思って探してみると、見つかったのが、今回紹介する「段ボールのこ ダンちゃん」だ。

 ちょっと見たところ、ただのナイフっぽい感じだが、よく見るとナイフの刃の部分は名前の通り細かいのこぎりの刃状になっており、これで段ボールや粘着テープをざくざくと切っていくことができる。鋭い刃でなくのこぎりの刃になっているメリットは、必要ないところまで切り進んでしまうことがないので安全だったり、粘着材がついてしまっても気にしなくてよかったりする点だ。両側に刃が付いているため、段ボールを締めているプラスチックバンドを背の刃で切断してから、腹の刃で段ボールを開封するといった職人芸的なことも可能になっている。

 また、段ボールを曲線に切ることも簡単。カッターナイフよりは安全ということと相まって、子供がいる家庭では段ボール工作にちょうどいい道具になることだろう。

 刃が細かいとはいえ、のこぎりであるという性質上、少しではあるが切りくずが出ることは注意しておきたい。なお、刃にこびりついた粘着材はライターのオイルで吹くときれいになった。

 段ボールを開封したのはいいものの、畳んだり分解したりしてゴミの日に出すのが面倒になってしまって部屋中から箱だらけになってしまっている人もいることだろう。「段ボールのこ ダンちゃん」がそんな時の救世主になれば幸いだ。


刃の部分の拡大写真。このように細かい刃が両側に付いている段ボールを曲線に切るのもたやすくできる
文中では触れなかったが、発泡スチロールなどの梱包材を切るときにも活躍する

 

製品名製造元購入価格
段ボールのこ ダンちゃん長谷川刃物399円

 

 

(大木真一)

2012/9/24 06:00