コストパフォーマンスにすぐれたコンパクトな自転車


全長は1.5mほど。マンションなどの小さめなエレベーターにも楽に載せられる

 筆者が今回購入したサイクルベースあさひの「アプレミディ200」はとてもコンパクトな自転車だ。タイヤ径20インチ。ライト、ベル、カゴ、カギ、泥よけ、スタンド、すべて標準装備。市街地のちょっとした移動に便利なシティサイクルである。

 小型車が欲しかった理由は、駐輪スペースをとらず、マンションのエレベーターなどにも楽に載せられるという点。当初は折りたたみ式自転車を考えていたのだが、実際に乗りくらべた結果、価格的にも手頃な「アプレミディ」を選ぶことにしたのである。

 タイヤ径20インチというと、筆者が子供の頃に乗っていた自転車と同じだ。今、あらためてみると、とても小さく感じられる。ただし、アプレミディの適応身長は140cmから。おおよそ小学校高学年以上向けと考えて差し支えないだろう。小型車とはいえ、ハンドル、サドルとも高さを調整できるので、成人男性が乗っても窮屈さはない。むしろ身体を起こした気楽な乗車姿勢がとれ、ありがたかった。

 筆者の体重があるためか、乗り心地は少々硬めに思われた。もともと路面の凹凸を拾いやすいといわれる小径タイヤに大きな荷重をかければ、反応も大きくなるのは当然だろう。とはいえ、小さな車体は小気味よく方向を変えるし、ブレーキの効きも申し分ない。坂を下って勢いがついたときなど、まるでBMX用自転車に乗っているような気分になってしまう。

 変速機構は搭載されておらず、ギア比は低めに設定されている。一般的な自転車なみのスピードをキープするには少々努力が必要なので、長距離の走行には向かないかもしれない。しかし、人通りの多い市街地では、これが逆にメリットとなる。速度を抑え、頻繁に発進と停止を繰り返すなら、ペダルが軽くて小回りが利く「アプレミディ」は非常に乗りやすく感じられる。

 フレーム色はブルー、レッド、アイボリー、グリーン、イエローの5種類。女性はもちろん、いわゆるママチャリは遠慮したいという男性も、抵抗感なく乗れるニュートラルなデザインだ。比較的短い距離の通勤通学や買い物など、日常の足としてお勧めできるコストパフォーマンスの高い1台である。


足元のスペースが広くとられたフレーム形状。女性でも乗り降りしやすい三角形のアップハンドル。高さがあるので上体を起こした楽な乗車姿勢がとれる
フレームと同色のカゴ。小さめなので、荷物の多い筆者はリュックサックと併用することが多い前輪にはダイナモ式ライトのほか、泥よけ、反射板を標準装備している
カギはリング錠と呼ばれるタイプ。ツマミを押し下げて後輪をロックする

 

製品名製造元購入価格
アプレミディ 200サイクルベースあさひ1万2800円

 

(サイトウシゲキ)

2011/12/19 06:00