浴室のドアをスピーカーにして、入浴中に音楽を楽しむ


お風呂まるごとスピーカー

 防水ケータイが増えたので、普段ケータイで音楽を聴いている人の中には、お風呂にも好きな音楽が持ち込めるようになって、楽しみが増したのではないかと思われる。しかし、iPhoneやiPodなど、まだまだ防水とは縁遠いプレーヤーもある。筆者は思い切ってiPhoneをジップロックのフリーザーバッグに入れて直接持ち込んでしまうが、まだ支払いが残っているのでいつもドキドキ……。万が一のことを考えるとさすがに抵抗のある人も多いと思う。そんな人に「お風呂まるごとスピーカー」をご紹介しよう。

 これは浴室のドアの外側にスピーカーユニットを貼り付け、ドア自体を振動板、つまりスピーカーにしてしまうというもの。JIS4級相当の防水リモコンが付属しているので、浴室内から音量を調整できる。本体は浴室の外に置きつつ、音楽が楽しめるのである。

 早速、アンプユニットにiPhone 4とスピーカーユニットをつなぎ、浴室のドアにスピーカーユニットを貼り付けてみた。これ、結構よく聞こえるのである。ドアの外にiPhoneを置いた状態で再生するのと比べればかなりクリアな音だ。ドア全体がスピーカーになっているわけだが、音は浴室内に柔らかく広がり、違和感もない。ボリュームの調整もドア越しになんなくできた。あらかじめプレイリストを用意しておけば、最初にちょっと音量を調節する程度で済んでしまう。

 その仕組みから、浴室の外側、つまり部屋側にも同じ音量で音楽が流れてしまうというのが難点だが(笑)、一人暮らしなら問題ないだろう。これまでドアを閉めて、ドアの外からボリューム高めで再生していた人なら、ボリュームを抑え気味にできるので多少周りに配慮できるというメリットもあるし、音の広がり感も出る(ただしドアの構造や材質にもよるが)。むしろスピーカーの付属しないプレーヤーなら、ワンルームに大きなスピーカーができたようなものだ。

 ここで勘の鋭い方なら、浴室のドアだけでなくいろんなものをスピーカーにできるのでは? と思うだろう。まさにその通り! 実際いろんなものにくっつけてみたが、中が部分的に空洞になっている鏡、クローゼットなど、箱状のものがスピーカーになりやすかった。とはいえ、やはり浴室のドアが一番綺麗に聞こえたのはいうまでもない(テーブルやベランダのガラス窓などは不向きだった)。

 iPhoneのほかに、iPod、Walkman、各種MP3プレーヤーにも対応しているので、お風呂で音楽を楽しみたい人から、いろんなものをスピーカーにしてみたい人までぜひお試しいただきたい。

パッケージには、スピーカーユニット、アンプユニット、防水リモコン、結束バンド、収納ポーチ、オーディオケーブル17cm、180cm、下地シール、予備両面テープ(大・小)が入っているJIS4級相当の防水リモコン。湯船に沈めないよう気をつけよう。欲を言えば、再生、停止、曲送りなどもコントロールできると嬉しい……
スピーカーユニット。シールを剥がしてドアに貼り付けるアンプ。単三型乾電池3本使用で、動作時間は約4時間。こちらは防水ではない
iPhone 4の接続例浴槽のドアに貼り付けた例。木のドアでも十分な音質だ。ドア全体がスピーカー化するので、浴室内のサラウンド効果も期待できる
ドアがスピーカーなので、中でも外でも聞こえる設置位置は、ドアの開閉に邪魔にならず、出たときに水滴がかからないよう、そしてうっかり踏みつけたりしない場所を選びたい

 

製品名製造元購入価格
お風呂まるごとスピーカー JF-SPBR1フォースメディア4500円

 

 

(すずまり)

2010/7/28 06:00