本日の一品

古き良き時代を思い起こすMacintosh型「Apple Watch充電スタンド」

古参アップルユーザーには超魅力的、MacintoshのミニチュアのようなApple Watchスタンド

 日本のパーソナル・コンピュータ創世記である1980年代後半、たくさんの国内外のパソコンに接する機会があった筆者。多くの印象深いパソコンに出会ったが、その中でも特に強い印象の残っているのは「Macintosh Plus」(マッキントッシュ プラス)だった。

 筆者が購入した1986年頃は、まだ大卒初任給が15万円前後だった。その当時にフロッピーディスクモデルで当時69万8千円という高額だったMacintosh Plus。かなり長い分割ローンを組んで購入したことを覚えている。

 まだまだNECや富士通の8ビットパソコンや16ビットパソコンが隆盛していた時代。その中でMacintosh Plusは、主流派パソコンの無骨で工業的なデザインと比べて、きわめて人間的で可愛いデザインだ。

30年前のMacintosh Plusがあれば並べてツーショットしたかった

 当時の人気のワープロ的な仕様にあわせ、Macintosh Plus本体にプリンターなどを加えると、総計はほぼ100万円になる。そんな超高価格にも関わらず、単なるワードプロセッサーとパソコン通信にしか使わない若い女性ユーザーも多くいたのは、その愛らしさからだったに違いない。ディープで新しモノ好きなファンを急激に増加させた、一風変わったパソコンだった。

 そんな、今40歳以上の人なら一度は見たことのある昔懐かしいMacintoshスタイルが、なんとApple Watchの充電スタンドになって蘇った。

同梱物はきわめてシンプル。シリコンラバー製の本体とケーブル結束テープだけ

 作ったのはカリフォルニアのサンディエゴに本拠地を置くelago社で、商品名は「W3 Stand」という風変わりな名前だ。商品名の由来は定かではないが、同社が企画販売している幾つかのApple Watch用充電スタンドの第3世代デザインを意味していると推測される。

 Apple Watchには既に多くの充電スタンドが発売されているが、アップルユーザー好みで、“ドヤ顔できる”充電スタンドは皆無だった。そのため、この「W3 Stand」は、オンラインでの発売後すぐに売り切れになってしまった。

 W3 Standの小さなパッケージには、シリコンラバーでかたどられた初代Macintoshの形の充電スタンドと、ケーブルを束ねるためのスリムなベルクロテープだけを同梱されている。充電にはApple Watchに付属する純正ケーブルを使用する。

 組み立てはいたって簡単。純正ケーブルのUSBプラグ側をW3 Standの前面から押し入れて、Apple Watchを設置するマグネット部分を、W3 Standの丸くえぐられた部分に留めるだけ。ケーブルを底面フレームの溝に通して、テープで固定すれば終了だ。組み立てたらApple Watchを置くだけで、マグネットでくっついて充電を開始する。

Apple Watch付属の純正充電ケーブルを使用する
磁気充電ケーブルのUSBプラグをW3 Standの正面から押し込む
USBケーブルを底面から引っ張って、マグネット部分を本体の正面に固定する
底面から出たケーブルを後ろ側のフレーム下にある溝で固定する。必要なら余分なケーブルを付属の結束テープでまとめる。上手く丸めればW3 Standの中に収まるはず
iPhoneアプリでナイトスタンドモードをオンにする。もちろんApple Watch側でも可能

 「ナイトスタンドモード」の設定をしておけば、ノスタルジックなグリーン色のフォントで、現在時刻と日付、曜日を10秒ほど自動的に表示してくれる。日時の表示が消えても、W3 Standを置いたデスクを軽く叩いたり、画面やデジタルクラウン(竜頭)に触れるといつでも再表示してくれる。

 筆者は現在、オリジナルのナイロンベルト以外に、金属のミラネーゼタイプ、シリコンラバータイプ、革製のバタフライバックルタイプの3種類のベルトを日替わりで使用しているが、W3 Standはベルトの素材や特性による相性もなく、完璧に動作している。

 オリジナルのMacintoshを今も持っていたら、W3 Standと並べて自慢したいところだが、それが出来ないことだけが残念だ。もし今、Apple Watchスタンドをご検討中のアップルフリークの読者諸兄なら、W3 Standを候補に入れるとよいだろう。

革製のバタフライバックルでも問題なく設置可能だった
人気のミラネーゼベルトでも支障はない
製品名販売元購入価格
W3 Standelago1990円