本日の一品
Androidスマホに限りなく近いモバイルルーター「GLOCAL NET」
2016年9月1日 06:00
「GLOCAL NET」は、SIMカードの差し替え無しで世界中で利用できるというモバイルWi-Fiルーターだ。6000mAhのバッテリーを内蔵し、いざという時にはスマートフォンの充電もできるというシロモノ。残念ながら、海外では試せていないが、しばらく国内で使ってみた。
まず最初に端末を手に取って感じるのは、スマートフォンを分厚くしたような形状だということだ。それのもそのはず、中身はAndroidベースで、設定メニューの見た目はAndroidのそれとよく似ている。端末をよく見ると、端末上部にはレシーバーのような穴があったり、端末下部にはマイク用の穴のようなものも確認できる。実際、操作はスマートフォン同様にタッチパネルで行うスタイルだ。
端末には「クラウドSIM」と呼ばれる制御用のSIMカードが内蔵されており、サーバー側に装着されている複数のSIMカードのうち最適なものを自動的に選んで通信可能なのだとか。一番強いシグナルのキャリアをつかむ仕組みになっているとのことで、あるキャリアのSIMの利用中に圏外になった場合には、他のキャリアのSIMに切り替わるという。とはいえ、ユーザーがどのキャリアのネットワークを使用しているのかを知る術はなく、マニア心理的にはどのキャリアの電波をつかんでいるのか確認したくなってくる。
ちなみに、同端末には内蔵SIMとは別にmicroサイズのSIMカードスロットが2つ搭載されており、ここにSIMカードを装着し、APNの設定を行えば、普通のモバイルルーターとして利用することも可能だ。ただ、設定メニューから「お客様のローカルSIMs」を選らんで表示される「データ接続」という文字をタップしてAPN設定を呼び出すというあたりは、なかなか見つけにくい。
実際にドコモのSIMカードを装着して使ってみたが、何もしなくても1時間に数十KB程度の通信をしているようで、ちょっと気持ち悪い感じもする。クラウドSIMの使用中にはそんなことはなく、気になる場合は電源を落とすか、クラウドSIMに切り替えておくとよいだろう。
電池のもちについては、6000mAhという容量があるだけに、1日は余裕で使える。ただ、画面上は小さな電池マークでしか電池残量を確認できない。そこは巷のAndroid端末同様にパーセント表示で確認できるようになるとありがたい。
もっとも、Androidベースで作られているのなら、Bluetooth機能も残しておいてもらえると、通信速度は遅いがとにかく電池がもつ、といった使い方も可能だと思われるので、次期モデルにはそんなアレンジも期待したい。
最後に端末代金と利用料についてだが、まず初期費用として登録事務費用が3000円がかかる。端末代金は2万4000円で、これを24カ月に分けて1000円ずつ支払うことも可能だ。ランニングコストとしては、月額400円(初月無料)の基本料金に加え、通信した分の利用料を支払う形。日本国内であれば、1GBで750円、3GBで1000円といった月額プランや、100MBで200円、300MBで300円といった日額プランが利用できる。ちなみに、契約は2年間が前提となっており、12カ月未満で解約すると9800円の解約金がかかる。
使わない月も月額400円の基本料金がかかるので、基本的には海外によく出かける人向けの端末と言えるが、国内でもそのまま利用できるで、普段使いも可能。他の人とは一味違うルーターを使いたいという人にもオススメだ。