本日の一品

パスワード管理ツール「ミルパス」、前モデルと比べてみたら

我が家のパスワード管理。ミルパス派の筆者と、大福帳管理のワイフ

 インターネットサービスを使っていると加速度的に増加していく、アカウント名やパスワード。筆者はキングジムの「ミルパス(MIRUPASS)」を使って、30数個のログインIDやパスワードの管理を行っている。

 その「ミルパス」に7月8日、新バージョン「PW20」が登場したので、旧バージョンの「PW10」からの買い増しで購入した。

 PW20の同梱物はきわめてシンプルだ。内容は、本体に取説、パソコンと接続するためのmicroUSBケーブルだけ。約4年前に発売された前モデルでは標準で付属していたCR2032ボタン電池2個は今回は入っていない。本体入手と同時に速攻で使おうと思ってる購入予定者は気をつけよう。

新しいミルパス「PW20」のセット内容は、本体と取説、USBケーブルだけと、きわめてシンプルな内容だ
ボタン電池2個(CR2032)は同梱されておらず、別途購入する必要がある

 操作は従来品のPW10と同様、本体に収納されたスタイラスペンを使って、タッチ液晶の表面をタップして行う。従来はきわて短いスタイラスのために細かな操作がやり辛かったが、今回のPW20では長さも太さも約2倍ほどになり、操作性が向上した。

PW20のペンは横向きに抜き差しする形に変更され、サイズが大きくなった

 いろいろ使っているうちに、実は、従来製品のPW10と、ソフトウェア的には全く同じものだと気がついた。見た目からわかる相違点は、液晶画面のサイズ変更(2.5インチSTN→3.0インチFSTN)に伴う外観のサイズアップと、ペンサイズ、そして外装の変更の3点だけだった。

 外装は残念ながら、表面にソリッドの金属パネルを採用した従来商品のPW10の方が、豪華で心地よい。もしかすると、PW20は在庫が少なくなってきた従来品の補充商品で、安定供給のある大型サイズの液晶を採用し、製造コストの低下を前提に外装変更した「コストリダクション・モデル」なのだろうか。

新旧のモデルを並べてみたが、液晶サイズ、外装、ペン以外は全く同じものだ

 搭載する機能には全く差がない両モデルなので、ユーザーは各人の好みに応じて選択しても問題はなさそうだ。

 さて、「ミルパス」が持つ便利な機能に、「パソコンリンク」がある。パソコンとUSBケーブルで接続して、パソコンの操作性の良いキーボードを使ってログインIDやパスワードを快適に入力したり、バックアップファイルをパソコン側に吸い上げたりできる機能だ。

初代ミルパスから引き続き搭載されている「パソコンリンク」機能

 早速、筆者は従来モデルのPW10に入っていた36件の管理中のログインIDとパスワードをパソコン側に吸い上げてファイルとして保存、続いて新しいPW20をパソコンに接続して、PW20本体側にバックアップファイルを転送して、無事にパスワードを移し替えることができた。

データを吸い上げてパソコンで編集したり、ミルパス同士でパスワードを転送したりできる
PW10にあったストラップホールは無くなっている。PW10のユーザーには自宅に据え置きするユーザーが多かったのだろうか

 ついうっかりと忘れるところだったが、PW10とPW20の違いがもう1つあった。従来製品のPW10には存在した携帯時に便利な“ストラップホール”がPW20では省略されている。

 もしかすると、この手の商品は自宅で使うことが多く、アウトドアで常時持ち歩く商品ではないのかもしれない。液晶サイズが少し大きくなったことで、PW20は限りなく増えるパスワードに難儀しているシニア層にも需要があるのかもしれない。

 この際、持ち歩かないことを大前提に、大きさを電卓サイズにして、より見やすく操作性がよいミルパスを発売してみてはどうだろうか。

次は電卓サイズのミルパスかな……
製品名販売元購入価格
ミルパス PW20キングジム6350円