てっぱんアプリ!

紙書類のデジタル化&チームメンバーとの共有は「CamScanner」で決まり!

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

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アプリ名: CamScanner
開発者: INTSIG Information Co.,Ltd
価格: 無料
対応OS: iOS 7.0 以降、Android OS
カテゴリ: ビジネス
ダウンロード: iOSAndroid

 かつてビジネスにおけるペーパーレス化に向けた動きが活発だった頃に注目が集まった、紙書類をデジタル化するスキャナーアプリ。当時はカメラ撮影して、台形歪みを補正するくらいの比較的単機能なものだったが、順調に進化し、今では画質の最適化やOCR機能、共有機能まで備えるに至った。今回はそのスキャナーアプリの老舗の1つとも言える「CamScanner」を紹介したい。

日本語OCR機能も備える「CamScanner」の最初の画面

撮影すると輪郭検出、きれいな取り込みがほぼ自動化

 「CamScanner」は、書類の内容などを画像として保存するためのスキャナーアプリだ。ビジネスで打合せなどの時に配布されることの多い紙書類や、会議中に手書きしたホワイトボードの内容などを、スマートフォンのカメラで撮影して、画面上で読むのに最適な形で保存できる。

 撮影時には被写体となる紙書類などの輪郭を自動で検出。斜めから撮影した時に発生する台形歪みを補正するためのラインとポイントが、最初からその輪郭に合うように設定され、あとは必要に応じて指先で微調整するだけで真正面から撮影したかのようなきれいな長方形の書類データに変換できる。

紙書類の撮影中
撮影後は台形歪みの補正が半自動で行われる

読み取ったデータは見やすい画質でJPEG/PDFに保存可能

 きれいな長方形に補正されると同時に、明るさやコントラストなども自動調整され、その書類に最も適切と思われる鮮やかな画質に変わる。グレースケールやモノクロ、品質の低い鮮明化処理、あるいは手動調整も選択できるが、カラーの書類であれば通常はデフォルトの「高品質鮮明化」が一番くっきり見やすい画質になるはずだ。

 画像データは、複数ページからなる“ドキュメント”の1ページとして保存され、続けて繰り返し撮影することで新しいデータが新規ページとして追加されていく。全く異なる種類・内容の書類を読み取る時は、新たにドキュメントを作る形で撮影するようにしよう。各ページは拡大・縮小しながら閲覧でき、ページごとにJPEG/PDFで出力したり、全体を他のアプリからPDFドキュメントとして開くことも可能だ。

「高品質鮮明化」でくっきり見やすいデータになる
モノクロの書類に適したグレースケールや白黒に変換する機能もある
手動で画質設定するのもOK
続けて読み取るとドキュメント内のページとして追加されていく
閲覧時は拡大・縮小が可能
ドキュメント全ページをPDFやJPEGなどで出力できる
ページ単位での出力も可能

メモ書きしたデータを他の人と共有OK。日本語OCRの活用は有料ユーザーのみ

 ページ内にはキーボードからテキストメモを記入でき、さらに透かし文字も入れておける。別アプリと連携すれば手書きメモも可能だ。気になったところに注釈を入れたり、持ち出し禁止書類であることをマークしておきたい時に利用できるだろう。他の人に対してはドキュメントごと共有でき、アプリ利用者でなくても独自のサービスサイト上で閲覧やダウンロードが行える。手書きメモは共有データ上でもそのまま再現されるため、チームや知り合いとの情報共有にも活用できるだろう。

 書類内の文字が活字であれば、OCR機能によるテキスト抽出が可能。日本語にももちろん対応し、通常の白背景の黒文字も、白抜き文字であっても処理できる。認識率は極めて高い、というわけではないが、部分的に修正すればテキストとして再利用できそうなレベルだ。なお、無料ユーザーでも認識処理は可能ではあるものの、テキストデータとして再利用するには月額課金の有料ユーザー登録が必要となる点に注意しておこう。

「InNote」という別アプリと連携することで、太さや色を変えて手書きメモを加えられる
透かし文字も入れられる
メニューの「招待」で他の人と共有できる
無料ユーザーの場合は共有できるのは10名まで。小~中規模のチームプロジェクトなら十分
この書類のOCR処理を実行してみると
このような結果に。修正は必要だが、実用可能なレベルだろう

日沼諭史