てっぱんアプリ!

夏休みに使いたいナビ! AR・ドラレコ機能付き「ナビロー」

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

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アプリ名: ナビロー
開発者: DeNAロケーションズ
価格: 無料
対応OS: iOS 7.0 以降、Android 3.0 以上
カテゴリ: ナビ

 DeNAロケーションズが5月に満を持してリリースしたナビアプリ「ナビロー」。後発だけあって、従来のナビアプリにはあまり見られないユニークな機能の数々を備えている。クルマで旅行やお出かけする人が多いであろう夏休みの前に、「ナビロー」がどんな風に使えるのかあらかじめ予習しておこう。

ユニークな機能をいくつも備えるナビアプリ「ナビロー」

カーナビから徒歩、電車、スポット案内まで

 クルマを中心としたナビゲーション機能が満載のアプリが「ナビロー」だ。音声案内でルートガイドしてくれるカーナビ機能をはじめ、徒歩時のナビ、列車の乗換案内、指定地域や周辺地域にある施設・スポットの検索機能などを備える。クルマで出かけ、その後徒歩や公共交通機関でしか行けないような最終目的地までしっかり案内してくれるうえに、周辺のお店も調べられるという、ルート案内をトータルでサポートしてくれるアプリになっている。

徒歩用のナビゲーション機能も備える
列車の乗換案内も
カテゴリー別に施設やスポットを探せる

カメラ映像と案内を重ねて表示するARモード

 メインとなるのはカーナビ機能。最大の特徴は、通常の見下ろし型2Dマップ表示によるナビだけでなく、車両前方を端末のカメラで映し出しながら、その映像に案内方向の矢印を重ねて表示するARを活かした表示モードも備えていること。2Dマップでは、曲がる方向が微妙な角度だと進むべき方向が分かりにくいことがあるが、ARモードなら目で見ている実際の景色に近い映像とともに確認でき、直感的に理解できるのが利点だ。

 また、ナビを使いながら、そのカメラで映し出している映像をバックグラウンドで録画するドライブレコーダー機能も用意。録画をスタートすると手動で停止するか、ナビが終了するまで録画し続けるようになっている。衝突などを検知してその前後だけを映像に残すような機能はないものの、動画ファイルの保存容量上限を決めておくことはできる。万が一の際に役立ってくれる心強い存在になることは間違いない。

通常の2Dマップ表示
ARモードでは風景に案内を重ねて表示する
ドライブレコーダー機能の設定画面

意外な“抜け道”を知って今後に活かせる

 「ナビロー」では、案内するルートの精度の高さもアピールしている。実際に自宅からオフィスまでのルート検索を試してみたところ、たしかにこれまで他のナビアプリでは案内されたことのない、回り道の少ないルートを見つけ出してくれた。

 必ずしも走りやすいルートであるとは限らないようだが、自分の知らない意外な抜け道を発見することもあり、走行ルートの“選択肢”を増やす意味でも役に立ってくれる。もちろん、VICSによる渋滞情報の受信に対応し、それに応じた渋滞回避ルートの提示もしてくれるので、安心して“近道”を快適に走れるだろう。

今まで知らなかった意外な抜け道を教えてくれた
VICSによる渋滞情報の受信に対応

一般道と高速道が立体並行する場面で案内を一発切り替え

 その他、一般道路と高速道路が立体的に並行して走っているような箇所では、現在どちらの道路を走行しているのかを画面上のボタン操作で簡単に切り替えることも可能になっている。ハイスペックな専用カーナビであればジャイロセンサーなどによって高架上を走っているのか、下の道を走っているのかを検出する機能を備えていたりもするが、多くのカーナビではどちらを走行しているのか区別がつかず、見当違いなルートが案内されてしまうことがある。手動とはいえこうした問題をすぐに解決できるのはありがたい限り。

 ただ、かなりのCPUパワーを消費しているためか、少なくともAndroid版では画面表示や操作などのレスポンスが低下する場面があったり、ルート案内中の地図表示の縮尺が固定であるなど、使い勝手の面では課題が残されているところも見受けられる。独自性の高い機能が多いだけに、安定性や使い勝手がさらに増せば、ナビカテゴリーの主導権を握るような面白い存在になってきそうだ。

高速道路を走っているのに一般道のルート案内になっている時は、“高速切替”をすかさずタップ
高速道路での案内に一発で切り替わった。一般道にもすぐに戻せる

日沼諭史