てっぱんアプリ!

“ヒートマップ”で電波を丸見えにする「Wi-Fiミレル」

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

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アプリ名: Wi-Fiミレル
開発者: I-O DATA DEVICE, INC.
価格: 無料
対応OS: iOS 9.3 以降、Android 4.4 以上
カテゴリ: ツール
ダウンロード: iOS Android

 複数のWi-Fiルーターが連携して最適な電波網を作る“メッシュネットワーク”が流行する、と噂されている昨今。でも、まだまだWi-Fiルーターは“一家に一台”が主流。どうしても家の隅々まで電波が届かせたいときは、より高性能なWi-Fiルーターや中継機を導入するのが一般的だ。もしネットワーク機器をアップグレードしようとしているなら、まずはどこにどれくらい電波が届いているのか、あるいは届いていないのかを調べるのがおすすめ。「Wi-Fiミレル」で、自宅のWi-Fi電波を視覚化してみよう。

Wi-Fiネットワークの状況をグラフィカルに表示する「Wi-Fiミレル」

「ヒートマップ」でWi-Fi電波の分布を視覚化

 「Wi-Fiミレル」は、Wi-Fiネットワークの状況を容易に把握できるようにするツール。現在地点におけるWi-Fi電波の強度や、周波数帯・チャンネルごとの混雑具合などをグラフィカルに表示する機能を活用して、そこからWi-Fi環境の改善を図るためのヒントを得ることができる。

 なかでも注目の機能は、Wi-Fi電波の届き方を「ヒートマップ」化するものだ。Wi-Fi電波の強度に合わせて色分け表示することで、視覚的に電波の届きやすい場所、届きにくい場所を見分けられる“マップ”を作れるようになっている。

 このヒートマップ機能では、部屋の間取り画像を背景用グラフィックとして読み込むことができ、例えばリビングにいるのなら間取り図のリビング部分を、浴室にいるなら間取り図の浴室部分を、それぞれタップしていく。こうすることで各地点に電波強度の数値を記録し、数値の高低に応じて周辺に赤~緑のグラデーションを表示する。

 室内のあちこちへ移動しながらどんどん記録していけば、家全体で電波の届きやすい場所、届きにくい場所を数値と色合いではっきりと把握できるようになる、という仕掛けだ。ごく簡単な操作でヒートマップを作れるので、Wi-Fiルーターの置き場所を変えながら何度も確認し、最適な設置方法を探るのにも時間はかからないだろう。

ヒートマップ化に当たって、自分の住む家の間取り図を用意しよう
オフィスの電波状況をヒートマップ化。5GHz帯でも十分に全体に届いているが、ユニットバスでやや減衰している。当たり前だが部屋の外は電波がほとんど届かないことも分かる
2.4GHz帯では部屋のすぐ外までは高い電波強度のまま届いているようだ
自宅の5GHz帯。障害物に弱い5GHz帯だけに、1階は届きにくい
2.4GHz帯のヒートマップ。5GHz帯より減衰は少ない

電波強度や混雑具合を参考にして、最適なセッティングに

 そのほかには、今いる場所(スマートフォンを使っている場所)の、現在接続しているWi-Fiネットワークの電波強度を数値でリアルタイム表示する機能もある。数値は0~100の間で示され、0に近いほど電波が弱く、100に近付くほど電波が強いことを表す。

 また、Wi-Fiの各周波数帯におけるチャンネルごとの電波強度と混雑具合をグラフ表示することも可能。この2つの機能と「ヒートマップ」を上手に使ってWi-Fiネットワークの状況を知ることで、最適な環境下でインターネットを利用できているのか、自宅にWi-Fi電波のデッドスポットになっている場所はないか、といった点がはっきりする。より高速に通信できそうな周波数帯やチャンネルに設定変更する際の参考にしよう。

今いる場所の電波強度をリアルタイムに表示
画面上部で周波数帯・チャンネルごとの混雑度を、画面下部でチャンネルごとの電波強度をグラフ表示
電波強度は高くても、混雑していることがはっきり分かれば、そこそこの強度でできるだけ空いているチャンネルを選ぶ、という判断も可能になる