スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」
端末を傷付けにくいストラップを自作♪
(2014/4/14 06:00)
端末を傷付けにくいストラップを自作♪
携帯電話類にはストラップを装着する派の俺なんですけど、市販のストラップで気に入れるのがイマイチなかったりした。ので、アレコレと試行錯誤し、気に入れるストラップを自作してみた。結果、何種類かのストラップ自作方法がまとまったので、今回はケータイ用ストラップ自作について、ちょいと。
自作に走るほど、市販品には気に入れるストラップがないのか? そうなんスよ、な~かなかナイのであった。金属などの硬い部品が使われているストラップが嫌いなんですな。なーんか端末にカチカチ当たって傷付けてる感じがするのだ。
なので、樹脂部品だけで構成されたストラップを求め、量販店の売り場に行ったりするわけだが、今度は色や柄が気にくわないとか、長さが好きになれないとか、いろいろ不満が出たりする。結局イイのが見つからない。じゃあ自作しちゃえ!! と。
自作のポリシーは、金属などの硬い部品を使わないこと。端末に傷を付けたくないのである。また、ササッと短時間で作れること。そして、材料費が高くないこと。さらに作成時の制限が少ないこと等々。
要するに、手っ取り早く、気に入れるストラップを、高い自由度とともに自作する、というわけだ。てなわけで以降、俺的ケータイストラップ自作についてレポートしてみたい。
なお、自作したストラップの使用はあくまでも自己責任で。以下の自作例は十分強度はあると思うが、作り方によっては紐が抜けるなどして、端末を落下させてしまう可能性は否めない。まあ、大丈夫だとは思うんですけどね……。
パラコードと樹脂部品だけで作る
まずは、いちばんお手軽な方法から。材料は、パラコード(パラシュートコード)と呼ばれる紐と、コードエンドストッパーと呼ばれる樹脂部品だ。前者はパラシュートに使われている化繊紐で、後者は紐の端をまとめたりファスナーの引き手に使ったりする部品だ。
なぜ化繊紐としてパラコードを選んだのかと言うと、パラコード内部からケータイストラップの「端末側に来るループ紐」の代替品を取り出せるから。いわゆる「松葉紐」と呼ばれる部分ですな。パラコードからは、ケータイストラップの手首側ループと、端末側ループ(松葉紐の代替品)の、2種類の紐を取り出せる。ので、材料調達面でお手軽かな、と。ともあれ以降、写真で作り方を見ていこう。
てな感じで自作できる。ただ、若干厄介な問題がある。
それは、パラコードによってはコードエンドストッパーに収まらない場合があること。パラコードって品質にバラつきがあり、色や柄によって微妙に硬さや厚みが異なったりする。ので、コードエンドストッパーが閉じず、自作が完了しないケースがあるというわけだ。
経験から言うと、柄物のパラコードは硬め厚めなのが多いかも。一方、純色のパラコードはしなやか気味なものが多いかも。というわけで、いきなりパラコードを30mとか買わないで、短く買ってトライアンドエラーを繰り返すのがいいかも。エラーが少なくて済みますように~。
なお、こういう細かな問題をサクッと回避したいなら、出来合いのストラップ用パーツを使う手もある。が、それはそれで、ほんの少し残念な問題が起きる。
どちらも、端末側(松葉紐)とユーザー側(ストラップ)を分離できるストラップパーツで、そうした目的で使うには非常に便利だ。が、手っ取り早くストラップを自作するための部品として使うと、ストラップにどうしても結び目ができてしまう。結び目を作らずに紐をループ状にするパーツもあるが、そういうパーツを使い出すと「手軽に自作」から徐々に離れていってしまう。
平紐と松葉紐と樹脂部品で作る
上記の自作例でパラコードを使ったのは、1本のパラコードからストラップ部分になる紐と、松葉紐の代替になる紐を取り出せるからだ。端末に結ぶループとなる「松葉紐」(「松葉糸」とも呼ばれる)は、若干入手性に難がある。ので、上記自作例では、紐はパラコードだけで済ませてみた。
でもこの松葉紐、ネット通販などを利用すればわりとすぐに手に入る。たとえば「ポリエステル」「ダル組紐」「ストラップ」で検索すれば容易に見つかるだろう。色も各種ある。太さ0.5mm程度のものがケータイストラップとして適切だと思う。1mで50~100円程度で売られていたりする。
松葉紐を入手するのであれば、なにもパラコードにこだわらなくてもいい。ストラップ部の紐は手芸店などで好みの紐を選べる。樹脂部品(コードエンドストッパー)を持っていって、それにちゃんと収まる紐を探せるという確実性もありますな。
てな感じ。平紐は、コードエンドストッパーに余裕で収まるくらいの薄さのほうが巧くいくと思う。
パラコードだけで作る
さっきから何度も登場しているコードエンドストッパーという樹脂部品。ちょっと手間がかかる方法になるが、このコードエンドストッパーがなくてもストラップを自作できる。つまり紐だけでストラップを作れる。化繊紐なら何でもOKだが、たとえばパラコードを使った方法を見てみよう。
若干の細かい作業が増えてやや面倒な方法ではある。が、樹脂部品を使っていないので、端末をより傷付けにくいストラップになる。
シンプルな仕上がりになるので、ストラップ自体のデザイン的なクセを抑えられる。ここではパラコードと松葉紐を巻き止めるのに、パラコード芯紐を使っているが、ストラップの色と合わせて巻き止める紐の色などを変えれば、より自由なカラーとデザインのストラップを自作できるだろう。
あとこの方法で作ったストラップ、強度も抜群だ。自作なので自己責任下で使っておくんニャさい的な但し書きをしてしまうわけだが、俺的には「市販ストラップよりずっと頑丈」だと感じて使っている。
ちょっとクラフト的な手作業が要るストラップ自作をしてみたい気分~、という方にはこの方法がオススメ。身近な素材だけで、自由度も強度も非常に高いストラップが作れるからだ。
オマケ───バンナイズ紐で作る
ストラップ自作にかなり好都合な化繊紐がある。「バンナイズ紐」だ。ポリエステル製の紐で、太さは3mm程度。ちょっと珍しい迷彩柄だったりする。
なんでコレがストラップ自作に好都合かと言えば、まず前出の樹脂部品(コードエンドストッパー)ニフコ「CS8」に紐がちょうど収まるからだ。
ちなみに「CS8」は、前述のとおり「表面がラバーのようなもので覆われているコードエンドストッパー」で、かなり珍しいものだ。表面が柔らかいので、樹脂部品ではあるが、端末に傷が付く可能性が非常に低いと思う。そこにジャストで収まるバンナイズ紐。ストラップ自作しまくり中の俺にツボったというわけですな。
それだけではなく、バンナイズ紐の芯紐は、紐だけでストラップを作る場合に都合が良かったりする。この芯紐、非常に細い繊維で撚っていないので、巻き止めた状態が繊細でキレイだったり、ライターで溶着できたり、瞬間接着剤が馴染みやすかったりもする。作業性がいいんですな。バンナイズ紐と松葉紐だけでストラップを作る様子を見てみよう。
てな感じで、バンナイズ紐と松葉紐とライターだけでストラップを自作できるのであった。なお、バンナイズ紐の芯紐は非常に細い繊維なので、一瞬ライターの炎を当てれば溶着できる。また、ライターであぶり過ぎるとすぐ溶けたり燃えたりするので、ライターを使っての仮止めや溶着には十分注意してほしい。長くあぶる必要全然ナシっす。
以上が、アレコレ試した結果「これならイケる」と感じたストラップ自作方法である。「市販品には気に入れるストラップがないなぁ~」とか思っているなら、ぜひ一度トライしてみてほしい。