みんなのケータイ

 まもなくサービス開始から10周年となる、JR東日本の「モバイルSuica」は、ざっくり言うと携帯電話で電車に乗れるサービス。おサイフケータイのキラーアプリと登場時から期待が大きかったサービスで、筆者もサービス開始当日から、この10年間、ずっと使い続けてきました。

 そんな「モバイルSuica」を利用できるSIMロックフリーのスマートフォンがついに登場……と言いますか、SIMロックフリースマートフォンで、ついに「モバイルSuica」が利用できるようになったのであります。

 そこでさっそく、メインのおサイフケータイ端末で手続きをして、モバイルSuicaに対応した「arrows M02」にモバイルSuicaをインストールしてみると……これまでの機種変更時と同じ手順で、無事、自分の会員情報を移し替えることができました。モバイルSuicaの会員ID、パスワードを使うだけ、というお手軽さで、注意する点があるとすれば、手続き時にSIMカードが必要ということくらい。移行元の機種、そして移行先(今回はarrows M02」のどちらも「モバイルSuica」のアプリを起動する際にはSIMカードが装着されていなければいけません。ちなみにarrows M02のSIMカードはnanoサイズです。

M02の待受画面にモバイルSuicaのアイコン。いや普通なんですよ? でもSIMフリー端末に、と思うと……
初期化します。普通ですよね。でもSIMフリー(ry
無事、データの移し替えに成功。いや、当たり前ですよね。ええ、普通です。でも(ry

 機種変更後、実際に電車を利用してみましたが、ほんと、今まで通りに利用できちゃう。モバイルSuicaの対応機種になるためには、自動改札の通過時における性能などJR東日本の試験をクリアせねばならず、その試験がとかく厳しいと評判ですが、arrows M02、大丈夫です。

 普通に移行手続きできて、普通に使えちゃう。“普通”と表現してしまうと、なんら特徴がなく、そんなの当たり前では? と思われるかもしれません。そこでモバイルSuicaのWebサイトで対応機種一覧をのぞいてみると、大手キャリア3社のものが中心で、SIMロックフリーの機種は国内メーカーのものばかり。“普通にモバイルSuicaが使える”ことは、SIMロックフリーな機種にとってはまだ限られた機種だけのことなんですよね。端末価格に影響する面でもありますが、このあたりは、過去の経験を踏まえ、国内メーカーに一日の長がある、と言える部分かも。

 おサイフケータイユーザーの割合は、全体の1割~2割程度などと言われ、決して多数派ではありません。でも過去10年、財布を忘れたことはあっても、携帯電話はいつも身近にあり、おサイフケータイ、そしてモバイルSuicaに助けられたことは一度や二度ではない筆者にとって、おサイフケータイはもちろん、モバイルSuicaは「携帯電話になくてはならない機能、サービス」です。だから、スマートフォンが普及し始めたころもしばらくフィーチャーフォンをメインにしていたし、最近は大手キャリアのスマホをメインの端末にしていました。ところが、ここへきて、SIMロックフリーな「arrows M02」でもモバイルSuicaが利用できるようになった。これはいよいよ回線も含めて、大手キャリアからごっそり乗り換えていい時期がやってきたのかもしれません。