みんなのケータイ
ドコモの2014-2015冬春モデルはSIMカード変更に注意!
【AQUOS ZETA SH-01G】
法林岳之
(2015/2/12 06:00)
ひと昔前に比べると、スマートフォンの機種変更は随分とラクになった。かつては電話帳やメールデータ、写真、音楽、ブックマークなど、いろいろなデータを引き継ぐために、データを変換したり、パソコンを使ったりと、手間がかかることもあったけど、現在では各携帯電話会社がバックアップアプリを配布している上、「ドコモ電話帳」や「ドコモメール」のように、携帯電話会社自身が提供するクラウドサービスを提供していることもあり、機種変更後も比較的早いタイミングで、元の環境に近い状態で使いはじめることができるようになってきた。MNPなどに伴う機種変更やプラットフォームを跨いだ機種変更もDropboxやGoogleドライブ、OneDriveなどのオンラインストレージを活用することで、従来に比べると、格段にデータを引き継ぎやすくなった印象だ。
「おサイフケータイ」関連についてもケータイ時代にみんなで苦労したことが報われ(笑)、スマートフォンの機種変更時のデータの引き継ぎがスムーズになっている。方法はサービスによって違うけど、電子マネーやクレジットカードなどの金融系サービスでは、機種変更前に元の端末で各サービスのアプリから契約情報をサーバーに預け、機種変更後の端末に同じアプリをインストールして、サーバーから契約者情報を受け取って、復元するという流れになる。かつてはサービスによって、端末にSIMカードが入っていないと、アプリが起動できなかったり、契約情報が受信できないというものもあったけど、最近は意外にもWi-Fi経由で情報を預けたり、受け取ったりできるサービスもあるようで、機種変更前に預け忘れてもわりと何とかなっている(笑)。
ただ、昨年末にNTTドコモの回線でAQUOS ZETA SH-01Gに機種変更したとき、部分的に『何ともならない』事態に陥ってしまった。機種変更はいつもお世話になっているドコモショップに出向き、手続き前には「ドコモバックアップ」で端末の情報をバックアップし、DCMXなどのおサイフケータイ関連の契約者情報もアップロードした。新しい端末を受け取り、今度はドコモバックアップで端末データを復元し、おサイフケータイの契約者情報も無事に受け取ることができた。
ところが、「iD」アプリを起動してみると、なぜかアプリ画面右上に「確認」と表示されている。この部分にはNTTドコモが一昨年から提供を開始した「iD/PayPass」機能の状態を表示するエリアで、本来であれば、「有効」という文字とPayPassのロゴが表示されるはず。ちゃんと契約者情報をサーバーに預け、新しい端末で正しく受信できたのに、なぜこんな表示になるのだろうか。
実は、iD/PayPassのサービスはSIMカード(UIMカード)と紐付いた形で提供されているため、SIMカードが変わってしまうと、カード情報の再設定が必要になる。今回、機種変更したAQUOS ZETA SH-01Gをはじめ、NTTドコモの2014-2015冬春モデルは、これまで採用されてきた「ドコモminiUIMカード」(microSIMカード)だけでなく、iPhoneと同じ「ドコモnanoUIMカード」(nanoSIMカード)が採用されている機種が多い。そのため、機種変更すると、SIMカードが変わってしまい、紐付けられたサービスが使えなくなったというわけだ。一部のソーシャルゲームなどで、SIMカードと紐付けられていることは知っていたけど、iD/PayPassはちょっと気付かなかった。
サポート窓口のDCMXセンターに電話をかけると、すぐに再設定に必要な暗証番号などを送ってもらうことができた。必要な情報を設定することで、「iD」アプリを起動したときにPayPassのロゴが表示されるようになり、PayPassが利用できる環境が整った。
あとはPayPassを使うだけなんだけど、国内ではなかなか使える場所に出会わない上に、海外ではかつての日本と同じように、PayPassの決済端末が置いてあっても店員さんが面倒くさがって、使わせてくれないことがあったりして、まだ使うチャンスが少ない。今年こそは一回くらい、どこかでiD/PayPassで決済してみたいなぁ。