みんなのケータイ

ビジネスにも意外とイケる(?!)シンプルスマホ

 スマートフォンが初めてという年配の方や子供にも安心な作りになっているソフトバンクの「シンプルスマホ 204SH」。前回までにご紹介した通り、ホーム画面はアプリや機能のアイコンがぎっしり並んだ独自のインターフェースで、プリインストールアプリのみが使えるようになっている。であれば、ホーム画面でいろいろできるAndroid OSならではの機能は使えないのかな……と思ってしまうかもしれないけれど、そんなことはないのだ。

何も配置していない状態の「ウィジェット」アプリの画面

 たとえばウィジェットが使えないと思われがちだが、きちんと用意されている。本来ホーム画面に配置するウィジェットは、専用の「ウィジェット」アプリを“土台”にして利用でき、アナログ時計、世界時計、Google検索、予定表示、アルバム画像の表示、連絡先など計8種類のウィジェットを配置することが可能。通常のAndroidスマートフォンと同じように、ウィジェットを画面内に複数並べて、ウィジェットをタッチすれば時計アプリやWeb検索画面、カレンダー、ギャラリーといった関連アプリが起動する仕組みになっている。

 ウィジェットを配置した画面は上下にスクロールできるので、たくさんのウィジェットを並べても問題なし。アクセスしやすいホーム画面でそのままウィジェットを使えないのが残念ではあるけれど、時刻や予定、撮影した写真といった各種情報・コンテンツを1画面でまとめて確認でき、必要があればすぐに関連アプリを起動できることから、機能性の高い“ランチャー”としても存分に活用できるだろう。

「検索」と「世界時計」を配置してみた
たくさんのウィジェットもスクロールして表示できる
「コンテンツ管理」アプリではファイルの種類ごとにタブで切り替えて一覧できる

 さらに細かいところでは、ファイルの操作が可能なのもポイント。「コンテンツ管理」アプリを起動すれば、写真、動画、音楽、文書といった種類ごとに、端末に保存しているファイルをサムネイルやアイコン付きで一覧でき、ここから写真や動画を1つずつ閲覧できるのはもちろん、ファイルのソートや削除、絞り込み検索なども行えるようになっている。PDFファイルやOffice文書は「OfficeSuite」というプリインストールアプリで開くことが可能だ。

Webからダウンロードした文書ファイルも参照可能
充実の検索機能でファイルを迅速に見つけられる

 つまり、仕事でやりとりするような文書ファイルもシンプルスマホ上でばっちりチェックできるということで、現役でバリバリ働いている年配の方から、友達とOfficeファイルで資料をやりとりしている進んだお子さんまで、しっかりカバー可能というわけ。まあそれは極端な例だとしても、意外とフツーに会社勤めしている人にとってもうれしい機能ではないかと思う。

 このあたりの機能を見るに、年配用かあるいは子供用と思っていたシンプルスマホが、実は、会社から支給するビジネス用途のスマートフォンとしても適しているんじゃないかと思えてきた。統一されたインターフェースだから学習コストは少ないだろうし、余計なアプリをインストールされる心配がないからコンプライアンス上、セキュリティ上も安心感が高い。でありながら、ウィジェットやファイル操作など、ある程度高度な使い方もできる。Gmailやその他のWebサービスにアクセスする必要があるならWebブラウザー経由で利用すればOKだろう。

 というわけで、どうしても特定のアプリを必要とするのでない限り、ビジネス上もシンプルスマホで十分事足りるのではないだろうか。従業員にスマートフォンを支給する予定だったり、BYOD(私的端末の業務利用)を導入しようかどうか迷っている企業は、管理コストを抑えられそうなこのシンプルスマホを検討してみてもいいんじゃないかな、なんて思ったりもするんだけれど、どうだろう。