【Optimus G L-01E】

スクリーンショットと融合した「Qメモ」が便利

2012年11月19日 06:00
(太田亮三)

 モバイル機器、とりわけスマートフォンはいつも持ち歩いているだけに、ふと思いついた事を素早くメモしたいツールの筆頭候補だ。とはいえ、画面のロックを解除し、アプリを起動し、文字入力でメモを入力し……という流れはなかなか「すぐに思いついて実行できる、自然な習慣にしよう」とまでは思えないのも、実際のところではないだろうか。本人の慣れや習慣の問題もあるが、ツールとしてはもっともっと、手軽であってほしい。

 「Optimus G L-01E」や最近のLG製端末には、「Qメモ」という機能が搭載されている。端末の初回起動時、通知エリアには「Qメモ」の起動方法が通知されているので、一度は目にする機能だ。アプリ一覧などからは起動できないが、ステータス通知エリアのボタン群にはQメモを起動できるショートカットを登録できるほか、ボリュームボタンの上下を同時押しすることで、いつでも起動できる。

 Android 4.0ではスクリーンショットを手軽に撮れるようになったが、「Qメモ」はスクリーンショット撮影機能を応用したようなメモ機能だ。「Qメモ」を起動すると、起動直前の画面を背景として、手書きのメモを入力できる。Webサイトの文章に下線を引いてもいいし、写真を画面いっぱいに表示させた上で、注目ポイントを丸で囲んでもいい。スマホで見ていた何かに書き込む、という使い方だ。自分のためのメモのほか、SNSなどに投稿する際にも何かと便利だ。

 もちろんメモだけでも利用でき、その場合は背景を無しに設定する。そうすると、背景は画面のスクリーンショットではなくメモ用紙のような薄い黄色となり、手書きで入力した文字や絵だけを画像として保存できる。

 注目なのは、メモを画像として保存するまでは、手書き入力の内容を“レイヤー”のように保持している点。レイヤーは画像編集ソフトでは一般的な概念で、背景に重ねた透明なフィルムの上に、文字を書き込んでいるという考え方だ。この「オーバーレイモード」に移行すると、手書きのメモだけを画面上に残したまま、画面を操作できる。製品発表会などでは、通話中にQメモに手書きでメモした電話番号を、後から電話帳に登録するといったシーンが紹介されていたが、まさにそうしたアナログなコピー・アンド・ペーストといった塩梅だ。

 あえて要望を挙げるなら、手書きだけでなく文字入力システムによる文字入力もでき、使い分けができたら、一層便利になると感じた。

 「Qメモ」は単純な本体機能のようでいて、とっさに記録するメモ、人に見せるためのメモ、“ながら使い”で役に立つメモと、ここに挙げただけでも3種類の使い方ができる、なかなか手の込んだ機能なのである。


背景となった画面に対し手書きのメモを作成できる。蛍光ペンのような半透明の線も可能とっさに作成したメモも、「オーバーレイモード」ならメモだけを残して画面を移動できる目的の画面に移動できたので、清書しよう