Xiを見送り「PRADA phone by LG」を購入

2012年2月7日 06:00
(石野純也)
デザインに一目ぼれしてPRADA phoneを入手
金属のボタンが高級感あふれている

 昨年末から冬春のメイン端末を何にするか、ずっと迷っていた。Android 4.0について身をもって知りたかったため、一時的に「GALAXY NEXUS SC-04D」を使っていたが、おサイフケータイがないのはやはり不便。そのうち解消されるとは思うが、気に入っていたアプリがいくつか動かないという事情もあり、Android 2.3の冬モデルに機種変更することにした。結果として購入したのが、グローバルモデルながらおサイフケータイとワンセグに対応した「PRADA phone by LG L-02D」だ。

 では、なぜ数あるおサイフケータイ対応モデルの中から、PARADA phoneをチョイスしたのか。1つ目の理由としては、一目ぼれしたデザインを挙げておきたい。背面にはPRADAの財布などによく使われる「サフィアーノレザーパターン」という処理が施されており、実際にはプラスチック素材ながら質感をうまく再現している。サイドのブラックにうまく溶け込むメッキや、金属製のボタンにも高級感がある。UIはモノトーンで統一されており、アイコンまでPRADA仕様になっているのが心にくい。購入前は純正アプリ以外のアイコンデザインとマッチしないか気になっていたが、ホーム画面に置いたアイコンは、あらかじめ用意されたモノトーンデザインのものと置き換えることができる。数は限られているが、どのアイコンをどのアプリに適用しようか考えてカスタマイズしていくのも、意外と楽しい。

ホーム画面では、アイコンも変更できる
ベンチマークアプリ「Quadrant Standard Edition」の結果。数値はあくまで参考までに。

 2つ目の理由が、レスポンスのよさだ。CPUは1GHzながらデュアルコアの「OMAP4430」。より新しいチップセットである「OMAP4460」を採用したモデルよりスペック上は劣って見えるが、利用中に「遅い」と感じたことは今のところない。むしろ、反応の速さに満足しているぐらいだ。ハイエンド中のハイエンドではないが、搭載されている機能のバランスがいいところも気に入っている。

 最後に重要だったのがPRADA phoneがFOMA端末で、今までの料金プランを使えるということ。実を言うと、Xiに対応したLGの「Optimus LTE L-01D」も昨年12月に購入していた。本当はこの機種をメインにするつもりだったのだが、Xiに契約変更すると音声通話プランの選択肢が限られてしまう。今のところ30秒21円の「タイプXi(にねん)」しか選べず、無料通話も用意されていない。ドコモ宛ての通話が無料になる「Xiカケ・ホーダイ」はあるものの、仕事での利用となると固定電話や他社ケータイへの発信も多くなり、割高に感じる。結局、Optimus LTEはデータプラン用の端末を機種変更する形で手に入れたのだが……。

 では、実際どの程度高くなってしまうのか。今現在、FOMA用の「タイプLバリュー」を契約しており、ちょうど無料通話は少し余るような使い方をしている。海外出張も2~4カ月に1回ぐらいしていて、そこで繰り越した分を解消して、少し超過するというのがおおよその傾向だ。タイプLバリューの通話料は30秒10.5円で、無料通話は6300円に設定されている。比較を分かりやすくするために、毎月ちょうど無料通話がなくなると仮定すると、支払っている金額は基本使用料の4200円(割引適用後)という計算になる。実際は、ここにパケット定額プランや留守番電話サービスなどの料金が加算されるためもっと高くなり、毎月1万円をちょっと超えるぐらいに収まっている。

 30秒辺りの通話料がちょうど2倍のタイプXiにねんで同じだけ話すと、料金は1万2600円。無料通話がないため、ここにそのまま基本使用料の780円が加算され、合計で1万3380円になる。ここにXiパケ・ホーダイなどの金額を加えると、支払額は2万円に近くなる。あえて多めに見積もり、通話の内半分がドコモ宛てと仮定すると、Xi・カケホーダイを契約すれば700円で1万2600円を半額に抑えられるが、それでも無料通話がないため、FOMAの場合よりも2000円以上支払額が増えてしまう。高速化という恩恵はあるため単純な比較はできないが、キャンペーンが終わると、「Xiパケ・ホーダイ フラット」の料金が5985円になり、FOMAの「Xi・ホーダイ フラット」の5460円より525円高くなる。データ通信用の回線は、ほかにもいくつか契約しているためテザリングもほとんど使わないことを考えると、自分にとっては割高だ。

 もちろん、この仕事をしている関係で、ドコモ以外の回線も契約しており、通話をそれぞれのキャリアの回線に分散させれば音声定額のメリットを十分享受できる。ただ、今まで仕事の電話はずっとこの回線に集約させてきていたし、折り返しの際の着信が分散してしまうのも正直避けたい。いや、でもXiなら通信は速いし、固定電話にかける分だけ別の回線にしてみたら……こんなことをずっと頭の中でシミュレーションしていたが、変数が多すぎてなかなかいい考えも浮かばず、悩むのもちょっと面倒になってきたので、「とりあえず冬春はFOMAで現状のプランを維持」という結論を出した次第だ(笑)。それはともかくとして、PRADA phone自体は先ほど述べたように、数日間触ってみて気に入ている。じっくり使ってみて気づいた点などは、今後このコーナーでお伝えしていきたい。