みんなのケータイ
2画面対決! マルチウィンドウとQスライド、使い勝手が良いのは?
【Qua phone PX】
2017年5月16日 06:00
4月にQua phone PXをAndroid 7.0にアップデートしたのだが、1カ月が経過した今もバッテリー持ちの素晴らしさを維持。未だに「お、まだこんなにバッテリーが残っている!」と思うこともしばしばあり、得した気分が続いている。
一方、更新直後に感じていた操作の軽快さについては「うーん? 気のせいだったか?」という、鈍くさい印象に変化。更新前と比べれば若干は良くなっていると思うのだが、もともとのスペックが低いですしねぇ……。慣れるとありがたみが無くなってしまう。
さて、そんなAndroid 7.0ではマルチウィンドウ機能が追加されたわけですが、Qua phone PXに本当に必要なのか? 何しろこのスマホ、LGのスマホではおなじみの「Qスライド」が使えるので、もともとマルチウィンドウっぽい使い方はできるのだ。それぞれの使い勝手を比べてみよう
Qua phone PXで使えるQスライドは元の画面の上に小さいウィンドウが表示され、動画、電話、連絡先、カレンダー、Eメール、ファイルマネージャー、電卓が使用できる。7つの機能しか使えないのか、と思いがちだが、ウィンドウ下の元の画面はどのアプリでも良いので、表示のできるアプリの数自体は多い。
一方のマルチウィンドウは上下に画面が表示される。対応しているアプリはかなり多く、動作が安定しているとは限らないが筆者のQua phone PX内のアプリの内40本が対応している。非対応のアプリは17本。
表示方法はマルチウィンドウが上下に表示し、若干ウィンドウの大きさを調整できる程度。これがQスライドなら大きさの調整だけでなく、位置の変更、ウィンドウの透過具合まで調整できる。
というわけで若干Qスライド有利では? と思うのだが、これが実際に2つの画面を使うシーンを考えるとQスライドがことごとく負けてしまう。そもそもいくらスマホの画面が大きくなったとはいえ、スマホで2画面を使うというのは結構苦しい。パソコンのモニターのようにWebページを何枚も開き、PDFとメールと画像まで同時に見ながら文字を入力する、なんてことはしないわけで(今まさにそんな状態でこれを書いているのだが)。
そんな小さなスマホでも2画面で2本のアプリを同時に使うと便利だな、と思ったのが以下の7シーン。
1. ブラウザ+地図……旅行先検索に
2. 地図+乗り換え検索……マップアプリの乗換検索が貧弱なときに
3. ブラウザ+メール(SNS)……情報探しつつメールしたい
4. ブラウザ+メモ……調べものしつつメモしたい
5. 予定表+メモ(タスク・ToDoリスト)……予定確認しながらメモ
6. ブラウザ+ブラウザ……複数のWebページを同時に見たい
7. PDF+メモ……調べものしつつメモ
これらがことごとくQスライドではできない。(1)(2)(4)(6)(7)のシーンはどちらか片方の表示しかできないので×。また残る2シーンでも、筆者の場合、(3)のメールはGmailアプリを使いたい、(5)も予定表はアプリのジョルテを使いたい。Qスライドのカレンダーでは予定の有無しか分からず、予定の件名すらそのままでは分からない。
では、マルチウィンドウなら7つのシーンを実現できるのか? ……できそうと思いきや、(2)は無理な模様。乗換案内アプリがことごとくマルチウィンドウに対応していないようなのだ。これ対応していると結構便利だと思うのだが……。しかしそれ以外の6シーンは可能だ。たとえば以下の組み合わせで利用できる。
1. Chrome+Googleマップ
3. Chrome+GmailやTwiiter、Facebook(LINEは非対応)
4. Chrome+Keep(当然プリインのQメモも)
5. ジョルテ(プリインのカレンダーも)+Keep
6. Chrome+Firefox、Opera
7. PDFビューア(Googleドライブに内蔵)+Keep
窮屈とはいえ、ジョルテもとりあえずその日の予定が文字で表示されている。もちろんアプリによっては同じジャンルであっても使えなかったり、あるいはもっと綺麗な表示になるかもしれないが、筆者の使っている日常のアプリでもとりあえずマルチウィンドウなら2画面は何とかなる、使える、と判断できる。
では実際に使うのか、と言えば……ここまで分かっていても、やはり小さい画面だと2画面にするよりも、アプリをいちいち切り替えたほうがラクだったり。理想はQスライドのようにウィンドウを動かせて、マルチウィンドウのようにアプリが多数対応し、さらに乗換案内アプリが使える、というもの。かなりスマホの動作が重くなりそうだが、ここまできたら実現は近いかな? と期待している。