みんなのケータイ

50代ですが、若者に人気のWikoを使ってみました。

【Tommy】

Tommyは5インチのHDディスプレイを搭載するエントリーモデル

 Wikoの「Tommy」というスマホを買いました。購入価格はAmazonで1万4500円(税込)。筆者は、ここ2~3年、いわゆるフラッグシップモデルしか買っていなかったので、久しぶりに使うエントリーモデルです。

 筆者が、今メインで使っているのはiPhone 7とHUAWEI P9です。iPhoneのサクサクとして操作性に慣れて、P9のカメラが手放せなくなっている筆者がTommyの性能に満足できるはずはありません。使いにくいだろう、すぐに飽きるだろう、という前提で購入しました。しかも、わりと迷わず購入を決めました。なぜか? ただ単に欲しかったんです。

MWC2016で見たWikoのスマホの例

 筆者が初めてWikoに出会ったのは、2016年のMobile World Congress(MWC)。なんとなく楽しそうな雰囲気に惹かれて訪問したWikoのブースで、多彩なデザインのスマホに一目惚れ。Wikoと同じように低価格帯モデルにシフトする新興メーカーはほかにもありましたが、どこも似たり寄ったりの中、Wikoだけは、スペックや価格では語れない世界観を形成しているように感じました。で、「日本にも進出してほしいなぁ」と思った次第。Tommyは、そんなWikoの記念すべき日本向け第1弾モデルですから、もはや“お祝い”として買うしかありません(笑)。

 色は、Wikoのコーポレートカラーである「ブリーン」にしました。背面カバーだけでなく、カメラレンズの縁や、電源・音量ボタンにもカラーリングが施されていて、そこにも筆者の物欲がくすぐられました。このブリーンは、安っぽく見えないというか、カジュアルだけどチープではなく、むしろハイセンスに映るようで、デザイナーの友達に「そのスマホ、良さげだね」と誉められたりもしました。

メタル調のベゼルやボタンも青緑になっている
ノベルティグッズもブリーンで統一しているようで、ユーザーとしては集めたくなる

 実際に使ってみた印象ですが、正直に言えば「1~2世代前のスマホを使っている感じ」です。チップセットはSnapdragon 210。1.3GHzのクアッドコアで、エントリー向けながら4G LTEに対応しているチップという位置付け。RAMは2GB。グローバル向けは1GBですが、日本向けモデルは2GBに拡張したとのこと。とは言え、このスペックでサクサク、キビキビという快適な操作性を求めてはいけませんよね?

 かといって、タッチ反応が鈍いとか、動作がもたつくとか、そこまでダメな子でもありません。Twitterをチェックしたり、LINEでトークをしたりといった作業は、問題なくこなせて、カメラの起動も、速くはないが不便を感じるほどではないといった感じ。ですが、起動したままのアプリが多くなると、反応が遅くなったり、画面をスクロールする際にカクカクしたり……。まさに、そこが「1~2世代前のスマホ」というか、懐かしい感じです。

「ワンクリーン」をタップしたときの画面

 ちなみに、ちょっと動作が鈍くなったなぁと感じたときは「ワンクリーン」というアイコンをタップ。画面に扇風機がほこりを吹き飛ばすようなアニメーションが表示されて、バックグラウンドで開いているアプリを一括終了できます。いちいちマルチタスク画面を開いて、アプリを終了させる手間を省けます。Wikoのスマホの魅力って、そういう些細なところにあるように感じています。

ほかのアプリを見ながら、電卓を使える

 たとえば、「電卓」アプリは、ワンタッチで他のアプリ起動時に使えるミニアプリに切り替えられたり、「時計」や「天気」のアイコンを見るだけで、現在時刻や天気がわかったり……。画面を3本の指でなぞるとスクリーンショットが撮れるのですが、さらにワンタップでその画像をシェアすることもでき、その画像を起点とする縦に長いスクリーンショットを撮ることもできます。

「時計」アイコンは現在時刻が表示され、「天気」アイコンには最新の天気情報が反映される
「ケータイ Watch」のトップページもまるごとキャプチャできる

 使っていると、細かい使い勝手に配慮した工夫も感じられて、「へぇ、なるほどね」と思うこともあったり……。まだ使い始めて2週間目ですが、「こいつ、結構かわいいな」という愛着も湧いてきました。

 Wikoはフランス・マルセイユ発のベンチャー。西ヨーロッパで人気を得て、グローバルへの展開を進めているスマートフォンブランドです。とくに10~20代の若年層に人気で、日本でも若い世代に訴求していきたいそうです。50代の筆者が使うのはイメージダウンになり兼ねませんので、こっそり使っていきたいと思います(笑)。ちなみに、mineoのauプランで使っています。