≪新刊立ち読み≫スマートフォンのはじめかた
1Passwordパスワード安全管理超入門
1Passwordパスワード安全管理超入門
1Passwordを使おう
(2015/3/20 17:24)
本コーナーでは、「できる」シリーズをはじめとしたスマートフォン関連の新刊を立ち読み形式で眺めながら、スマートフォンの基本的な使い方や便利な使い方をご紹介していきます。
(「1Passwordパスワード安全管理超入門」より抜粋)
1Passwordを使おう
不正ログインを防ぐには、パスワードの使い回しをやめ、破られにくいパスワードを使う必要があります。しかし、たくさんのパスワードを覚えるのはたいへんです。そこで、パスワード管理ツール「1Password」を使いましょう。
パスワード使い回しはなぜいけない?
PCやスマホを利用していると、日常的にさまざまなログインIDとパスワードが必要になります。
同じパスワードを使い回していると、どれかのサービスのログイン情報が漏れたとき、芋づる式にほかのサービスにも不正ログインされてしまいます。
もしGmailのアカウントに不正アクセスされたら、Gmailの連絡先に登録した個人情報や、Googleドライブに保存した文書、またGoogle+の友達の情報なども盗まれてしまいます。自分だけの問題ではなく、勤務先や取引先、友人・知人や家族などにも迷惑をかけてしまうので、ログイン情報の取り扱いにはくれぐれも注意しましょう。Googleのように二段階認証に対応しているサービスなら、必ず二段階認証を使ってください。
ログイン情報をきちんと管理していても、自動解析プログラムを使った攻撃や事故で、ログイン情報が漏洩してしまうこともあります。IDとパスワードを別々のものにしておけば、そのような場合の被害を最小限に食い止めることができます。
できれば、登録メールアドレスも別々のものにしておきましょう。
パスワード管理ツールを使おう
パスワードを別々にしたほうがいいことはわかっていても、たくさんのパスワードを使い分けるのはたいへんです。忘れてしまうから、とExcelに保存してDropboxに置いたり、紙に書いてディスプレイに貼っていたのでは、セキュリティの面では、本末転倒になってしまいます。
そこで、パスワード管理ツールを使うことをおすすめします。
パスワード管理ツールには、パッケージソフトやスマホ用アプリ、Webサービスなど、さまざまなものがあり、無料で使えるものもあります。
いずれも、ログイン情報の保存・呼び出しと、パスワードの自動生成ができるようになっています。マスターパスワードだけを暗記しておき、パスワード管理ツールにログインすると、それぞれのサービスのIDやパスワードを呼び出してログインできるというものです。
高機能で使いやすい1Passwordがおすすめ
「1Password」は、カナダAgileBits社によるパスワード管理ツールです。海外のアプリですが、スマホ版の画面やメッセージは日本語で表示され、とても使いやすいので、初心者にもおすすめです。
基本的な機能は、堅牢なパスワードを自動作成することと、ログイン情報を保存すること、また、それを使って自動ログインすることです。
iOSアプリ、Androidアプリ、Macアプリ、Windowsアプリがあり、それぞれの間で手軽にログイン情報を共有し、どの端末からも利用できます。PC用には、Internet Explorer、Firefox、Safari、Chromeなどのブラウザーの拡張が用意されています。
利用するには、マスターパスワードや指紋認証で1Passwordにログインする必要があります。ログインしてからも一定時間でロックされるので、堅牢なマスターパスワードを使ってさえいれば、パスワードを他人に知られる心配はありません。
iOSアプリはTouch IDにも対応しています。iPhone 5s/6/6plusおよびiPad Air 2/mini 3以降の機種なら、マスターパスワードのかわりに指紋認証で1Passwordにログインできます。
ログイン情報は、256ビットAESで暗号化されて保護されています。同期の方法は、iCloud、Dropbox、Wi-Fiという3つの方法から選択でき、クラウド上に保存するのが心配な人はWi-Fiを利用すれば安心です。
スマホアプリは、基本機能は無料です(Pro版にするには、アプリ内購入が必要)。Windows用、Mac用はシェアウェアで、試用期間中は20アイテムまでの情報を登録して、機能を試せます。30日間の試用期限が終了すると、新規の情報の登録はできなくなります。もし送金して気に入らなかった場合は、30日以内なら返金できる保証付きです。
1本のライセンスでユーザー1名が複数の端末で利用することができるほか、PC用にはファミリー、法人向けのボリュームライセンスも用意されていて、家族やグループでレベルを分けてログイン情報を共有する機能もあります。
まずは無料版を試用してみて、機能や使い勝手が気に入ったら、必要な分のライセンスを購入するとよいでしょう。
1Password 5 for iOS
対応OS:OS 8.0以上
価格:無料(Pro版は1,000円、ただし1Password 4ユーザーは無償アップグレード可)
https://itunes.apple.com/jp/app/id568903335
1Password 4 for Android
対応OS:Android 4.0以上
価格:無料(Pro版は1,200円)
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.agilebits.onepassword&hl=ja
1Password 4 for Windows
対応OS:Windows 7/Windows 8.x
価格:2013年、2014年以前からのユーザーは無償アップグレード可、アップグレード$24.00、新規ユーザー$49.99、ファミリーライセンス(5ユーザー)$69.99
https://agilebits.com/onepassword/windows
1Password 5 for Mac
対応OS:OS X Yosemite
価格:5,000円
https://itunes.apple.com/us/app/id443987910
1Password Mac/Windowsバンドル版
Mac + Windowsバンドル版
価格:$69.99 USD
https://agilebits.com/store/
ボリュームライセンス
Mac用10人分 $399.92 USD
Windows用10人分 $399.92 USD
Mac/Windowsバンドル版10人分 $559.92 USD
https://agilebits.com/store/
基本情報
書名 | 1Passwordパスワード安全管理超入門 |
著者 | 村上 俊一 (ムラカミ シュンイチ) |
価格 | 電子書籍700円/オンデマンド印刷書籍1,000円(税別) |
電子書籍版フォーマット | EPUB3/Kindle Format8 |
判型 | A5判/モノクロ/68ページ予定 |
発売日 | 2015年3月13日(金) |
発行 | 株式会社インプレス |