みんなのケータイ「Xperia 1 II」特別編
「Photography Pro」だけじゃない、Xperia 1 IIのカメラのスゴさに迫る
【Xperia 1 II】
2020年8月17日 06:00
ソニーモバイルコミュニケーションズ製5G対応Androidスマートフォン「Xperia 1 II」はカメラ性能が高いことで人気を博している。
カール・ツァイスが監修したレンズを採用する約16mm超広角カメラ、約24mm標準カメラ、約70mm望遠カメラと1220万画素となる3つの「眼」を搭載し、さらには写真愛好家にはおなじみのゴーストを低減する「T*コーティング」を施すなど、なかなかマニア心をくすぐるスペックになっている。特に注目しているのは新しいカメラアプリ「Photography Pro」だ。大人気のソニー製ミラーレス一眼カメラ「α」シリーズで培った技術と使い勝手を取り入れているからである。
今回は、NTTドコモ版の「Xperia 1 II SO-51A」をポケットに入れてあちこちをブラブラと撮影してみた。
「Photography Pro」は撮影に特化したアプリだ。標準の「カメラ」アプリとは別に用意されていて、シャッターを切るには「Xperia 1 II SO-51A」に設けられた物理的なカメラキーを押すことによってのみ撮影が可能になっている(スクリーン上にシャッターボタンは表示されない)。
Xperiaの伝統ともいえるスタイルだが、これがまさに「カメラを使っている」という感覚を与えてくれていいのだ。半押しも可能で押し心地もまずまずとなっている。
また「Photography Pro」は標準のカメラアプリと違って、一般的なデジタルカメラのように露出モード(フルオート、プログラム、シャッター速度優先オート、マニュアル)、ホワイトバランス、露出補正などが容易に行えるようにデザインされている。このルックスが「α」シリーズライクなのだ。 操作性もいい。スクリーン左側にプレビューが表示され、右側に各種露出やモードが表示される。「Xperia 1 II SO-51A」を構えながら、右手の親指でパッと瞬時に設定を変更できるところがニクい。
特に露出補正の「EV値」が1/3段ずつ変更できるのと、振動によるフィードバックがあるので、被写体に集中しながらでも補正値が感覚的にわかるのが素晴らしい。欲を言えばプラスマイナス2段ずつではなく、少なくても3段ずつ補正できると、よりよかったと思う。 レンズの選択は左手に委ねられており、タップして表示されるレンズ名をセレクトすれば焦点距離の変更が可能だ。またドラッグおよびピンチイン/アウト、ボリュームキーでデジタルズームを使用することもできる。
このように「Photography Pro」は設定と使い心地が洗練されており、スマホ任せの「カメラ」アプリと違って、より自分なりの表現をしたいフォトグラファー向けになっていると感じた。実際に手にして撮り歩くとその良さを実感できるだろう。
「Xperia 1 II SO-51A」のスゴいところは「Photography Pro」だけではない。搭載されている3D iToFセンサーは4万3200点と画面全ての範囲を測距でき、高速および高精度のオートフォーカスを実現する像面位相差オートフォーカスの測距点も247点となり、動く被写体にとても強くなっているのだ。データの読み出し速度もググッと上げられて被写体の動体歪みも少なくなっている。これはまるでミラーレス一眼の「α9 Ⅱ」のようではないか。この性能も実写で体感できた。
前述のカール・ツァイス監修のレンズを用いる3つのカメラだが、標準カメラの24mmが特に素晴らしい。なぜならピクセルピッチが従来モデルより約2.2倍大型化され1.8μmとなり、より豊かで階調のある再現性を有しているからだ。読み出し速度も約3倍となりもちろんフォーカスの追従性と高速連写性能も向上している。秒間20コマという連写スピードは、躍動感ある印象的なカットを撮るのに役立った。
「Xperia 1 II SO-51A」は撮影専用アプリ「Photography Pro」と、先進のカメラ機能とで、写真をとても楽しめる5G端末となっていた。RAW撮影にも対応しており、これからもより撮影を深く堪能できるスマートフォンだと感じた。