みんなのケータイ「Xperia 1 II」特別編

使い勝手が期待以上に良かった「Xperia 1 II」

【Xperia 1 II】

 21:9の「シネマワイド」ディスプレイを搭載し、ソニーのデジタル一眼カメラ「α」の技術を取り入れた「Xperia 1 II」。

 5Gに対応したこと、カメラのレンズが「ZEISS T*」になったことに強く背中を押され、購入してしまいました。その使い勝手で私の気に入っているところをご紹介します。

ドコモ版「Xperia 1 II」。渋いパープルも格好いいです。

大画面搭載、ガラスとメタルフレームなのに軽量

 まずは、その軽さです。6.5インチの大画面で、メタルフレームとガラスに包まれているのに、重量は約181g。このサイズのスマホにしては驚きの軽さです。

 私はXperia 1 IIをおサイフケータイとしても使っているので、すぐ取り出せるようにパンツのポケットに入れていることが多いのですが、重さは、そこまで感じません。ケースを装着しても重くなりすぎることはなさそうです。

 また、縦長なのに持ったときに先端が下がる感じがなく、いいバランスです。FeliCaチップは端末の上部に配置されていて、改札やレジでFeliCaのリーダー/ライターにかざしやすいです。

縦長画面ですが、重量バランスが良く、持った感じは自然。そして軽量です

21:9ディスプレイはやっぱり使いやすかった

 動画を見るときに、いつも「きれいだなぁ」と感じておりますが、ディスプレイについては美しさよりも便利さの方を強く感じています。Webサイトや、TwitterやFacebookといったSNSを使うときに、他の端末より広い範囲を表示できるのは、やはり見やすく快適です。

 また、画面が長いので、2つのアプリを表示させる「マルチウィンドウ」が実用的です。これまでは、どうしても窮屈に感じて使わなかったマルチウィンドウですが、Xperia 1 IIならちゃんと使えます。取材や打ち合わせのブッキングのメールにスケジュールを確認して返信するときや、発表会のお知らせメールを見ながらスケジュールを入力するときに、画面表示をいちいち切り替えずにできることが便利で気に入っています。

マルチウィンドウにしても窮屈さをあまり感じません。

 Xperia 1 IIのマルチウィンドウは、上下それぞれのウィンドウを左右にフリックして他のアプリに簡単に切り替えられる「マルチウィンドウスイッチ」という機能も備えています。

 Androidの「履歴」ボタンが上下画面それぞれにあるような感じで、 マルチウィンドウをさらにマルチにしてくれます 。たとえば上画面でいろんなアプリを切替ながら情報を探して、下画面でメモするようなときに便利に使えそうです。

上下画面の境目中央をタップすると丸いアイコンが出現するので、それをタップすると上下画面が分離し、それぞれ左右にフリックしてアプリを切り替えることができます。

サイドセンスは上スライドでも呼び出せる

 このマルチウィンドウは、ディスプレイのサイドをダブルタップすると出現する「サイドセンス」から呼び出せます。

 サイドセンスはユーザーの使い方を判断して、そのとき使うであろうアプリを予測して表示してくれるのですが、ディスプレイのサイドをダブルタップではなくて上にスライドすると、マルチウィンドウを直接呼び出せるのです。

 普段使うアプリがある程度決まっていて、ダブルタップがちょっと苦手な私としては、上スライドで直接マルチウィンドウのメニューを出す方を極めたいと思っています。

ディスプレイのサイドをダブルタップすると出現する「サイドセンス」。使いたいアプリを素早く起動できます。

 なお、マルチウィンドウはサイドセンスからだけでなく、初期状態でホーム画面上にある「21:9マルチウィンドウ」ウィジェットや、Googleアシスタントで「マルチウィンドウを表示して」などとお願いすることでも呼び出せます。

ダブルタップではなく、上向きに指をスライドさせると21:9マルチウィンドウがダイレクトに起動します。

 また、マルチウィンドウで表示する2つのアプリは「ペア設定」であらかじめ決めておくことができます。私はGmailとカレンダーでペア設定していますが、位置情報ゲームとGoogleマップ、YouTubeとTwitterといった組み合わせも使いやすいかなと思っているところです。

ペアは3つまで設定可能。

3.5mmのイヤホンジャックがある!

 Xperia 1 IIは、こだわりのカメラに美しいディスプレイ、5G対応のチップセットでは最高峰のQualcomm Snapdragon 865、8GBのRAMを採用したハイエンドスマホです。動きは非常に滑らかで気持ち良く操作でき、防水防塵、おサイフケータイといった日本仕様にもきっちり対応しています。5Gスマホの中でも1、2を争うハイスペックモデルでしょう。

 ハイレゾ音質を楽しめる本格オーディオを搭載しているのは、ソニーモバイル製スマホなので当然としても、3.5ミリのイヤホンジャックまで装備していることには驚きました。オーディオジャックは、最近はミドルレンジ端末を中心に搭載されているものだからです。Bluetooth接続のワイヤレスイヤホンが浸透した中で、この採用は意外に思いました。

端末の上部先端に3.5ミリのイヤホンジャックがあります。

 でも今後、外出先でのビデオ会議が増えそうな中、バッテリー残量を気にしなくていい有線イヤホンが使えることは、やはり安心します。音の違いが分かる人は、有線イヤホンの方が高音質だとおっしゃいますしね。

 また、これは個人的な体感ですが、ビデオ会議の際、ワイヤレスイヤホンを介した音声より有線のマイク付きイヤホンからの音声の方がクリアに聞こえます。なので、私自身は音楽を聴きながら作業するときはワイヤレスイヤホンを使って、ビデオ会議用にちょうどいい有線イヤホンを持ち歩くのもアリかなと思っています。

ステレオスピーカーが超高音質

 オーディオ関連で嬉しかったことがもう1つ。本体のステレオスピーカーが非常に高音質です。

 本体正面の上下、横に倒したときは左右に2つのスピ―カーを配置しているので、横画面で動画を見るとちゃんとしたステレオサウンドになります。

 21:9のシネマワイドディスプレイで、音を大きくして見る映画やドラマはなかなかの迫力。Dolby Atmosにも対応しており、オンにすると音の厚みが増し、背後から音が聞こえるような感覚もしっかりあります。私は「スマホは裸」派ですが、動画を見るためにスタンドになるケースを買おうかなと考えることもあります。

受話口と下部先端にスピーカーがあり、ステレオサウンドが楽しめます。音を出していい場所でDolby Atmosをオンにしてお気に入りのSF映画を見るのが楽しいです。写真はプリセットされていた映画の予告編です

 Xperia 1 IIはカメラに魅力を感じて選ぶ人が多いと思います。私もその1人ですが、使ってみるとカメラ以外にも嬉しいポイントがたくさんありました。

 エンターテインメントに最適なだけでなく、情報を見る、コミュニケーションするといったスマホとしての基本的な使い勝手も優れています。Xperiaは「好きを極める人たち」に向けた製品とされていますが、使い勝手に関してはバランスの良い、誰でも受け入れられるスマホになっていると思います。