特集:ケータイ Watch20周年

【今日は何の日?】マイクロソフトの「HoloLens」開発者向けキットが発売された日

2020年4月10日、本誌「ケータイ Watch」は、創刊20周年を迎えることができました。20周年となる2020年度、本誌では、日々「これまでの20年」を振り返ってまいります。

 5年前の2016年3月30日、米マイクロソフトは複合現実(MR)対応のヘッドマウントディスプレイ「HoloLens」の開発者向けキット「Microsoft HoloLens Development Edition」を北米で発売しました。価格は3000ドル(約33万円)。

 HoloLensはコンピューター内蔵のヘッドマウントディスプレイで、透過ディスプレイを通じて、現実世界に重ねるように3D映像を表示できるのが特徴。

 カメラやマイク、センサーなどを搭載することで、ジェスチャーや音声による操作を行えるアプリケーションも開発可能となっていました。

 2016年は“VR元年”とも言われ、ヘッドマウントディスプレイが各社から多数登場した年でした。VRに関連する技術が一般にも広く知られるようになり、それまではあまり身近でなかった一般のユーザーでも、VRを体験できる場が一気に増えたのではないでしょうか。

 とはいっても、デバイスさえあれば個人で既存のコンテンツを十分に楽しめるというような状況ではなく、当時のHoloLensの約30万円という価格設定は、開発者でもなかなか手を出しにくいものだったように思えます。2019年11月には後継モデル「HoloLens 2」が発売され、価格は38万円を超えましたが、こちらは「まあそんなもんだろう」と比較的受け入れられており(高いことに変わりありませんが)、たった数年でVR(XR)に対する理解と認識が加速したことを実感させられました。