WiMAX対応の防水Android端末「ARROWS Z ISW11F」


 「ARROWS Z ISW11F」は、富士通東芝モバイルコミュニケーションズ製のAndroidスマートフォン。Android 2.3.5を採用するが、展示されていた実機は開発中のため、Android 2.3.4と表示されていた。WiMAXに対応し、テザリングも利用できる。11月上旬以降に発売される予定。新規契約時の実質販売価格は、毎月割適用時で3万円台となる見込み。

 「ISW11F」は、「ARROWS Z」(アローズ・ジー)の名を冠した富士通東芝製のAndroid端末。開発は富士通東芝モバイルコミュニケーションズだが、auとしては初の「F」の名がついたモデルとなる。IPX5/8クラスの防水モデル。防塵性能も備える。富士通では、「ARROWS」のブランドでタブレット端末を展開しており、「ARROWS Z」は同シリーズのハイエンドモデルを意味する。メインターゲットは25~40歳の男性で、ITリテラシーの高いデジタルガジェット好き。

 ディスプレイは4.3インチ、720pの動画をそのまま出力できる1280×720ドット。1677万色表示が可能となる。質感を自動調整する機能や、超解像技術も採用。高い解像度と相まって、映像を美しく表現できる。富士通が「サクサクタッチパネル」と呼ぶように、なめらかで吸い付くようなタッチ感も特徴の1つ。「デュアルコアCPUによる反応のよさに加え、タッチ操作のフレームレートを上げて反応をよくした」(説明員)というチューニングを行っている。画面にはタッチに反応して波紋が表示され、視覚的にも操作のしやすさを演出した。

 カメラは約1310万画素のCMOSを装備し、ディスプレイ側には130万画素のサブカメラが用意される。センサーはソニーの裏面照射型CMOSの「Exmor R for mobile」で、暗所でもノイズの少ない写真が撮影可能。ISO感度は最大25600相当となる。撮った写真に「ソフトフォーカス」や「ビビッド」などの効果をかける、「アートカメラ」も搭載。露出の違う写真を合成してダイナミックレンジを広げる「HDR撮影」にも対応する。また、動画は1080pのフルHDサイズで撮影できる。

 最大32GBのmicroSDHCカードに対応。端末のCPUは、デュアルコアのテキサス・インスツルメンツ(TI)製OMAP4430を採用し、クロック数は1.2GHz。ベースバンドプロセッサはクアルコム製のMDM6600となる。メモリはRAMが1GB、ROMが8GB。

 通信はCDMAおよびWiMAXをサポートし、海外ではGSMでも国際ローミングできる。端末をモバイルWi-Fiルーターのように利用できる、Wi-Fiテザリング機能をサポート。セキュリティ方式はWEP64/128、WPA PSK TKIP/AES、WPA2 PSK AES。FMトランスミッターも搭載する。

 文字入力には、ドコモ向けのスマートフォン「F-12C」で採用されていた「NX!input」を採用。ATOKをカスタマイズした形のIMEで、テンキー入力中にパネル部分をなぞると、シームレスに手書き入力に移行。カナ、英数が混在した文字でも、文字種を切り替えることなくスムーズに入力できる。あらかじめ指定したアプリをロック画面から直接起動する機能も備える。

 メールは「ezweb.ne.jp」やCメールに対応。おサイフケータイやワンセグ、Bluetooth、Wi-Fi、HDMI、DLNA、赤外線通信、緊急地震速報などが利用できる。HDMI出力可能なコンテンツについては、「写真や動画のほか、ホーム画面もテレビなどに出力できる」(説明員)とのこと。ただし、「アプリに関しては調整中で、すべてが対応できるかどうかは現時点ではわからない」(説明員)という。DLNAは、DTCP-IPに対応。ネットワーク内にあるレコーダーなどに保存した動画を、端末側から参照できる。

 このほか、富士通はNTTドコモ向けにらくらくホンを長く提供しており、「ARROWS Z ISW11F」でもノイズキャンセリング機能や、はっきりボイスやゆっくりボイスといった通話機能などが盛り込まれる。 ホームアプリは3つで、富士通独自の「NX!comfort UI」や「auホーム」のほか、Android標準のホームも内蔵される。これらのホームアプリは「ホーム切替アプリ」で、簡単に変更することが可能。「NX!comfort UI」には、特定アプリを非表示にできる「アプリケーションシークレット機能」を搭載するなど、フィーチャーフォンで培ってきた“セキュリティに強い富士通”の特色を生かしている。

 大きさは約64×128×10.1mm(検討中)で、重さは約131g(検討中)。ボディカラーは、ストリームブルー、ファインホワイト、ライブピンク、ネオブラックの4種類。バッテリー容量は1460mAhで、連続通話時間は約330分、連続待受時間は約290時間(検討中)。


 




(津田 啓夢/石野 純也)

2011/9/26 10:11