iida「INFOBAR A01」、スマートフォンで独自UI搭載


INFOBAR A01

 iidaブランドで発売される「INFOBAR A01」(インフォバー エーゼロイチ)は、INFOBARのコンセプトを継承したAndroid 2.3搭載のスマートフォン。7月上旬以降に発売される。店頭価格は、毎月割適用で、3万円台になると見られる。

 「INFOBAR A01」は、2003年に発売された携帯電話「INFOBAR」の流れを汲むスマートフォン。ディスプレイを囲むフレームやタイルキー、マルチカラーなど、INFOBARの代名詞的なデザインを取り入れつつ、ソフトウェアプラットフォームにAndroid 2.3を採用し、iidaシリーズ向けのオリジナルユーザーインターフェイス「iida UI」を搭載した。

 画面下部にある「MENU」「HOME」「BACK」の3つのキーが特徴的な形状と配色で配置されるほか、ディスプレイの周囲の額縁を目立たせるINFOBAR独特のデザインを採用。背面は要素を絞ったシンプルなデザインで、全体的には持ちやすさや触り心地に配慮したラウンドフォルムが取り入れている。また、女性の手にも収まるよう3.7インチのディスプレイサイズが選択されている。製造はシャープが担当する。

 ボディカラーは「KURO」「NISHIKIGOI」「HACCA」「CHOCOMINT」の4種類をラインナップ。このうち「NISHIKIGOI」「CHOCOMINT」はツヤのあるグロス仕上げで、そのほかはつや消し処理が施される。また、「CHOCOMINT」は、商品化されるINFOBARとしては始めてブルー系のカラーが採用されている。

KURONISHIKIGOI
HACCACHOCOMINT

独自の「iida UI」

 アイコンとウィジェットを、同じ画面に大小さまざまなサイズでタイル状に配置できる独自のユーザーインターフェイス「iida UI」を搭載しており、ユーザーによる柔軟なカスタマイズにも対応する。好みの画像を貼り付けたり、再生中の楽曲のジャケット画像を表示させることも可能。UIのテーマカラーは6種類がプリセットされている。なお、このUIはINFOBAR A01専用ではなく、iidaのスマートフォン向けUIとして開発されている。

 このユーザーインターフェイスは、iidaのWebサイトなどを担当する中村勇吾氏がディレクション。発表会場に姿を見せた同氏が「iidaらしいインターフェイス、それでいて、見栄えだけではなく、実用的に利用できるインターフェイスを目指した」と語った通り、「iida UI」は、縦スクロールで心地よさや楽しさを追求した操作感覚、細かなカスタマイズを実現した。たとえば、各種アイコンは「News」「Tools」などカテゴリーごとにまとめられるが、カスタマイズ画面で画面左から右へ指でなぞると線がひかれ、端まで線をひくと、新たなカテゴリーを作成できる。これは、Androidの「フォルダ作成」と同等の行為だが、操作感は全く異なり、メイン画面に流れる情報を自らの指で区切るという体験は新鮮に感じられる。

 各カテゴリーのタイトル部分の右端にある▼ボタンに触れると、そのカテゴリーが畳まれる。またタイトル部分を長押しすると、カテゴリーの一覧が表示され、縦長に数多くのアイコンが配置されていても、最下部から最上部へ、すぐ移動できる。

 このほか、「INFOBAR A01」のフォントはモリサワのUD新ゴMとなる。

 iida UIはホームアプリとして提供され、その画面は縦長のインターフェイスとなる「iida Home」に加えて、通常のAndroidのホーム画面に近い「widget Home」が用意される。「iida Home」に配置されるウィジェットは、iida UIにあわせたデザインで、iidaならではの“特製アイコン”が馴染む。一方、Android Marketなどで配布される従来のウィジェットは、「iida Home」ではなく「widget Home」に配置され、iidaの世界観とAndroidの世界を両立させている。

 「iida UI」からアクセスするメールやカメラなどの機能のユーザーインターフェイスは、おおむね、メーカー側が開発したものになるが、一部画面はiida UIの世界にあわせたもの。たとえばメールの一覧画面は、iida UIの世界にあわせているが、メール本文の画面は、メーカー側のメールアプリの画面になる。

 ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信、キャリアメールに対応し、グローバルパスポートはCDMAとGSMをサポートする。なお、ワンセグの視聴では、USB端子に装着する3.5mmプラグアダプターをアンテナとして使用する。本体に3.5mmのイヤホン端子は用意されない。

 液晶ディスプレイは3.7インチ、960×540ドットで、カメラは約805万画素。チップセットにはMSM8655(CPUは1.4GHz駆動)を搭載する。通信速度は下り最大9.2Mbps、上り最大5.5MbpsのWIN HIGH SPEEDをサポートしている。

 EZwebのEメール、Cメール、au one Marketをサポートし、Bluetooth 3.0+EDR、無線LANを利用可能。6軸の加速度センサーを搭載し、32GBまでのmicroSDHCカードを利用できる。内蔵メモリの容量は未定。防水機能は非対応となる。

 大きさは約118×63×11.8mmで、重さは約113g。連続待受時間は約220時間、連続通話時間は約330分(数値はいずれも暫定値)。

 INFOBAR A01にあわせ、カバーやレザーケース、ジャケット、ACアダプターが発表されている。イタリアの文具メーカー「NAVA」とのコラボアイテムも案内されているが、詳細は別途案内される。

 




(関口 聖/太田 亮三)

2011/5/17 11:11