ドコモが接続料改定、前年度より約15%安く


 NTTドコモは、2009年度に適用する接続料を改定し、総務大臣へ届け出た。2009年4月1日に遡って適用される。

 接続料は、A社の携帯電話からB社の携帯電話へ電話したときに発生する料金。今回の改定では、2009年度に適用する接続料を改定。区域内(ドコモの各地域支社の営業区域内)の場合は1秒0.135円に、区域外では1秒0.156円になり、前年度に比べ、区域内では15.6%、区域外では13.3%低減している。ドコモによれば、今回の値下がりで最も大きな要因を占めているのは、販売奨励金を接続料から除外するようになったことという。接続料算定で、販売奨励金が含まれないのは2009年度が初めて。

 エンドユーザーには直接関わりはない接続料だが、2009年には、総務省で進められた接続ルールの見直しに関連して、携帯各社が互いの主張を繰り広げた。国内の携帯・PHS事業者のうち、NTTドコモとKDDIは、一定以上のシェアを持つことから、接続料を公表する義務が課せられている。KDDIはまだ2009年度分の届出を出していないが、2008年度適用分は、区域内が1秒0.175円、区域外が1秒0.218円となっている。

接続料の仕組み

 

 ソフトバンクモバイル、ウィルコムについては、公開義務が課せられていないということもあって、両社ともに「接続料は非公表」としている。同じく公開義務はないイー・モバイルは、2008年度が3分あたり29.34円(1秒換算で0.163円)、2009年度が3分あたり24.3円(1秒換算で0.135円)という水準という。イー・モバイルでは「各社から2009年度の接続料水準が出そろった上で、利用者への還元や当社の接続料水準について検討したい」としている。



(関口 聖)

2010/2/25 16:07