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ソフトバンク、上空3000mの無人機から通信サービス提供に成功 災害対策で実用化目指す

 ソフトバンクは、大規模災害時の臨時通信エリア構築に向けて、国内で設計・製造した通信提供ポッド「DRUポッド」を大型無操縦者航空機に搭載し、上空からの通信提供に成功したと発表した。

DRUポッドを装備したMQ-9B シーガーディアン

 高知県黒潮町沿岸の上空3000mから電波を発射し、地上に直径5km以上の通信エリアを構築した。国内で設計・製造した大型無人航空機向けDRUポッドを用いた実証実験における上空からの通信提供成功は日本初となる。

 地上に設置したLTE基地局と周波数変換レピーターからなるゲートウェイから2.1GHz帯の電波を3.3GHz帯に変換して上空へ送信。その後、機体内の通信中継装置で再び2.1GHz帯に変換して地上の携帯端末へ通信を提供する仕組み。ポッド内のアンテナには機体の姿勢変化や揺れを補正するジンバル技術を活用しており、機体が旋回飛行する環境下でも常に地上の通信エリアやゲートウェイへアンテナを適正な向きに制御できる仕組みを備える。

 実証実験の結果、直径5km以上の通信エリアを形成できたほか、屋外において下り最大20Mbps、上り最大5Mbps(帯域幅5MHz)の通信速度を確認した。発災直後の安否確認や自治体・救助機関による動画・画像を用いた被害状況の共有といったデータ通信需要に対応できる品質であることを検証した。

DRUポッド

 総務省と海上保安庁の省庁間協力のもと、米ジェネラル・アトミックス・エアロノーティカル・システムズ(GA-ASI)の協力を得て実施された。機体には海上保安庁が所有するGA-ASI製の無人航空機「MQ-9B シーガーディアン」が使用された。ソフトバンクはGA-ASIの設計データおよび品質要件に基づきDRUポッドを国内製造し、適合性確認や熱環境・電磁適合性の確認、地上および上空での安全性試験を経て耐空性承認を取得した。

実証実験の様子

 今回の実証実験は、情報通信研究機構(NICT)の「革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))基金事業」の委託研究課題の一環。ソフトバンクでは今後、得られたデータや知見を活用して技術の高度化や運用方法の検討を進め、災害時の応急エリアカバレッジソリューションの社会実装を目指すとしている。