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Netflix、広告事業3周年 新指標「MAV」全世界で月間1.9億人超にリーチ
2025年11月7日 13:35
Netflixは、広告事業開始から3周年を迎え、広告リーチを測定する新たなグローバル指標として「MAV(月間アクティブ視聴者)」を導入することを発表した。この新指標によると、世界で1億9000万人を超えるMAVにリーチしているという。
「アカウント」から「実視聴者数」へ
従来の広告測定は、アカウントのプロフィールに基づくものだった。しかしNetflixは、家族や友人が同じ画面で視聴する実態をより正確に反映するため、この新指標を開発した。
MAVは、1カ月にNetflixの広告を1分以上視聴したメンバー数に、自社調査に基づく世帯あたりの平均視聴人数を掛けて算出される。同社は、ストリーミング広告の測定に業界標準が存在しない中で、広告主に正確かつ透明性の高いデータを提供することが重要だとしている。
テクノロジーとターゲティングの進化
Netflixは、自社開発の広告プラットフォーム「Netflix Ads Suite」を世界中で開始してから半年が経過した。
さらに、広告主がより関連性の高いオーディエンスにリーチできるよう、ターゲティング機能を強化している。米国から先行して、学歴、世帯収入などを含む「高度なデモグラフィックターゲティング」や、特定商品の潜在顧客層にリーチする「インマーケットオーディエンス」の提供を開始。これらの機能は2026年までにグローバルで展開される予定。
また、LiveRampとのパートナーシップをグローバルで拡大し、日本を含む主要市場で広告主が持つファーストパーティデータの活用を強化する。
ライブ配信とインタラクティブ広告
11月から米国でテストが開始された「インタラクティブ広告」は、視聴者の行動に合わせて最適化され、2026年第2四半期までにグローバル展開が予定されている。
さらに、WWEやNFLの「Christmas Gameday」といった人気ライブイベントにおいて、視聴者ごとにパーソナライズされた広告を挿入する「ダイナミック広告挿入(DAI)」のテストを開始。2026年には、より多くのライブ作品でこの機能が展開される。
日本市場での取り組み
日本国内のアップデートも発表された。広告効果測定において、マクロミルとの提携を拡大し、2026年早期からログデータに基づくブランドリフトソリューション(BLS)の活用が可能となる。
なお、今回発表された新指標MAVの日本に関するアップデートは、2026年を予定している。
人気作品とのブランドコラボ
事業の成長に伴い、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」や「エミリー、パリへ行く」の新シーズン、NFLといった注目作品・イベントと連動した大規模なブランドコラボレーションもグローバルで展開される。
Netflixは、広告事業の基盤が整った今、イノベーション、規模の拡大、パフォーマンス向上をさらに力強く進め、広告主とメンバー双方にとっての価値を高めていくとしている。



