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Google検索の「バーチャルでお試し」が日本にも上陸、Web上のあらゆるアパレル商品を手元で試着できるように

Google検索の「バーチャルでお試し」が日本にも上陸(提供:Google)

 グーグル(Google)は8日、Googleショッピングの「バーチャルでお試し」機能が日本でも利用できるようになると発表した。

 日本のほか、オーストラリアとカナダのユーザーに、今週以降数週間程度で順次利用できるようになる。

AIがユーザーの写真からバーチャルで服を着せる

 Google検索などで商品を検索すると、ショッピングタブなどに検索結果としてさまざまな商品が表示される。機能が利用できる商品には、商品リストに「試してみる」ボタンが登場する。ボタンをタップし、ユーザー自身の写真を選択すると、AIが商品とユーザーの体型などを判別し、まるでユーザーが試着しているかのような画像が生成される。生成された画像は、離れた友人などと共有することもでき、その画像を元に友人からアドバイスを受けることもできる。

 用意する自身の画像は、できるだけ身体にフィットした服を着て、できるだけ明るい照明の場所で撮影された全身の写真がよい。同社では、試着体験を実現すべく、ファッション用のカスタム画像生成AIモデルを構築し、人体の構成や衣服のニュアンスなどを細かく分析する。服の素材が身体の上でどのように重なるか、シワが寄るかなどを理解し、再現する。写真のユーザーがとっているポーズから、どのようなニュアンスが生まれるか、といったことも考慮される。

 これまで、アメリカ国内でトップスやボトムス、ドレスなどで提供してきた。今回の展開からは、これらに加えてシューズも試着できるようになるという。

お店は画像を用意するだけ

 同機能では、商品の画像をAIが分析し、ユーザーの写真にバーチャルで着せる仕組みで動く。店舗側は、特に同機能用の写真を別に用意しなくても利用できる。

 また、服のサイズなどの情報に関わらず、商品の画像のみで生成するため、サイズ情報のインポートも必要ない。ただし、AIで生成される画像は、ユーザーの体型と服のサイズは関連せず、体型にフィットした服として生成される。追加の費用も発生しない。

Googleレンズなどさまざまなもので利用できるように

 同社コンシューマーショッピングプロダクトディレクターのダニエル バックリー(Danielle Buckley)氏は、Googleでは毎時20億円以上の商品リストが更新されているほか、Googleレンズやかこって検索機能などAIによる新しいショッピング体験も提供するなど、ショッピング関連機能の強化をアピール。たとえば、Googleレンズ検索の約25%はショッピング関連だという。

 今回のバーチャルでお試し機能も、体験した米国ユーザーの70%が「ショッピング体験が楽しくなった」と回答している。今後は、GoogleレンズなどさまざまなGoogleサービスから、このバーチャルでお試し機能が利用できるようにしていきたいとしている。