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NTT東西が携帯網を使う「ワイヤレス固定電話」4月開始、離島や被災地向け

 NTT東日本とNTT西日本は、固定電話用のメタルケーブル維持が困難な山村や離島などの地域を対象に、携帯電話網を用いる固定電話サービスを4月1日に提供開始する。

 両社は、総務大臣に対して、NTT法の規定に基づき、他者設備を用いた地域電気通信業務に係る認可申請を3月7日に行った。

 今回の認可申請に含まれる提供エリアは3つに分類される。1つは、山村/半島/離島振興法等対象地域のうち加入電話回線密度が1平方キロメートルあたり18回線未満のエリア、2つめが特別な事情によってメタルケーブルでの提供が著しく不経済なエリア、3つめが災害時などで一時的にNTT東西による電話役務の提供が困難になるエリアが対象となる。

 NTT東西では、対象となる具体的なエリアについては掲載しておらず、具体的な提供エリアについては問い合わせるように呼びかけしている。

 主な料金は、住宅用は3級取扱所が月額1870円、2級・1級取扱所が1760円、事務用では3級取扱所が2750円、2級・1級取扱所が2640円。国内の固定電話宛の料金は全国一律3分ごとに8.8円。初期費用として、契約料800円と標準的な工事費として2万2000円が発生する。

 対象エリアで「ワイヤレス固定電話」が提供される場合でも、現在利用中の電話番号や電話機はそのまま利用できる。また、ターミナルアダプターやSIMカード関連の費用は「ワイヤレス固定電話」の基本料金に含まれる。接続のための携帯電話網はNTT東西が指定する。