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シャオミが「Xiaomi HyperOS」を発表、「Xiaomi 14」シリーズなどに搭載へ

 シャオミ(Xiaomi)は、新たなオペレーティングシステムとして「Xiaomi HyperOS」を発表した。Xiaomi HyperOSは、スマートフォン「Xiaomi 14」シリーズやスマートウォッチ「Xiaomi Watch S3」などにプリインストールされる予定。日本での展開については明らかになっていない。

シャオミによるXへの投稿より

一貫性をもたらすシステム、ハードウェアのパフォーマンスも最大化

 Xiaomi HyperOSは、IoTの状況に一貫性をもたらすよう設計されている。すべてのデバイスを単一のシステムフレームワークに統合し、シャオミの製品同士でシームレスな接続を実現することが目標となる。

 Xiaomi HyperOSの中核には、Linuxと、シャオミが自社開発したXiaomi Velaシステムが据えられる。基盤レイヤーは200以上のプロセッサープラットフォームと20以上の標準ファイルシステムをサポートし、数百のデバイスタイプと数千のSKUをカバーする。

 対応するデバイスのメモリー(RAM)サイズは、64KB~24GBまで。軽量であることも特長で、スマートフォンのシステムファームウェアの占有容量は8.75GBになるという。

 Xiaomi HyperOSを搭載したスマートフォンでリソースを大量に消費するゲームを実行すると、フレームレートが安定し、消費電力が低くなるとアピールされている。複数のコンピューティングユニットにタスクを分割し、ハードウェアのパフォーマンスを最大化するしくみ。

デバイス間の接続をサポート、賢い学習機能も

 Xiaomi HyperOSの「HyperConnect」は、デバイス間の接続をサポートする。シャオミ製品がシームレスに動作し、たとえばタブレットやパソコンを使用中にスマートフォンのリアカメラにアクセスしたり、スマートフォンを介してタブレットをインターネットに接続したりといった用途が紹介されている。

 また、ユーザーの要求を学習する「HyperMind」も搭載。たとえばスマートロックの解錠と同時にリビングの照明をオンにするユーザーに対しては、ユーザーの同意の上で、自動的にそのパターンを適用する。

AI機能やセキュリティ

 AI機能も強化される。リアルタイム字幕機能が強化されるほか、話し言葉でフォトアルバムの画像を検索したり、既存のポートレートを基にAI画像を作成したりできるようになる。

 セキュリティ面も重要視されており、シャオミが独自に開発した「TEE」によって、ユーザーの機密情報を保護する。Xiaomi HyperOSは、デバイス間のデータ伝送に対し、TEEによるエンドツーエンドの暗号化を採用している。

オープンソースの原則

 Xiaomi HyperOSではオープンソースの原則を保ち、パートナーも歓迎するという。先述のXiaomi Velaはオープンソース化され、IoTデバイスメーカーなどとの協業が図られる。

 シャオミでは、Xiaomi HyperOSについて、自動車やスマートホーム製品との接続も視野に入れている。