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アマゾンがAstroホームロボットの新機能を発表

 アマゾンは、米国において招待制で販売している家庭用ロボット「Astro(アストロ)」の新機能を発表した。

アストロを中小事業者向けに展開

 アストロは現在家庭用ロボットとして販売されているが、中小事業者のセキュリティロボットとしての活用を模索しているという。

 アマゾンは2018年にセキュリティ企業のリング(Ring)を買収している。昨年リング社は、バーチャルセキュリティガードを発表した。アマゾンはアストロとバーチャルセキュリティガードを組み合わせることで、中小事業者のセキュリティを強化するとしている。例えば、異常を知らせるアラートが鳴った時にアストロは自主的に何が起こったのかを調査に行く。その様子を監視員がAstroのカメラを通して何が起こってるかを観察し、必要に応じて人員を派遣したり、双方向通信で侵入者に警告を出すことなどができるようになる。

ペットも認識可能に

 また、家庭におけるアストロの機能もアップデートしていく。アストロには犬や猫のペット認識機能が追加される。この機能により、ユーザーは外出先でもペットを見守れるようになる。アストロが巡回中にペットを発見した時、その様子を短いビデオクリップで送信したり、ライブビューで愛犬にソファから降りるように指示したり、愛犬の行動を写真に撮ったりといったことができるようになる。

より多くのものを認識できるように

 アストロは家の間取りを学習し、ストーブの消し忘れをチェックしたりといった機能がある。アマゾンは、もっと積極的にアストロを活用するため、マルチモーダル人工知能(AI)機能を導入し、ユーザーから学んでほしいことを学習し、何か異常があればより適切にお知らせする機能を提供する。この機能により、アストロは、対象物を見ながら、その説明を聞くという二つのプロセスを通じて、対象物が何であるかを学習することができるようになる。

 この機能によってまずは、窓やドアの状態について学習できるようになる。どのドアが玄関のドアなのか、どの窓がキッチンの窓なのかを学習し、閉めてはいけないドアが閉まっていたりといった、不適切な状態にある時にアラートを出すことができる。またアストロに特定のドアや窓の状態を確認しにいくように依頼できるようになる。アストロがドアや窓の状態を正しく認識できていない場合は、ユーザーに確認をし、アストロはその結果をもとに認識精度を高めていくことができる。

 将来的には、家電製品やペットの食器など、家庭内のさまざまなものを学習する機能を提供する予定だという。

 これらのほかにもアマゾンは、アストロのSDK(Software Development Kit)をジョージア工科大学、メリーランド大学、ミシガン大学に今年の後半から提供するなど、新機能開発に向け様々なことを行って行くとしている。