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ドコモ、複数メーカーの産業用ロボットを一度に遠隔操作する実証実験に成功

 NTTドコモ、デンソーウェーブ、ヤマハ発動機、カワダロボティクス、オフィスエフエイ・コム、ORiN協議会は、通信規格「5G」を活用し、複数メーカーの産業用ロボットを統合的に遠隔操作する実証実験に成功したと発表した。ドコモ5Gを活用した産業用ロボットの遠隔操作実験は日本で初めての成功となる。

 本実証には、ミドルウェアの「ORiN」と、「クラウドダイレクト」が活用された。実験の流れは、複数メーカーのロボットを使用し、操作者の入力デバイスからの信号を「ORiN」で変換、そのあと5Gを経由して遠隔側のロボットを操作する。

 まず、「ORiN」を介して、ヤマハ発動機製のスカラロボットと、カワダロボティクス製のヒト型ロボットを接続。現場でロボットが動いている様子は、5Gを通じて遠隔のロボット操作者に届けられ、操作者がディスプレイに映る高精細の映像を見ながら、二つのロボットの動作を入力デバイスで指示した。

 本実証では、異なるメーカーの産業用ロボットであっても、「ORiN」を介することでメーカーごとの仕様の差をなくし、統合的に接続できることが確認された。加えて、5Gを使用することで、現場の4K映像をリアルタイムにロボット操作者のディスプレイに表示できることと、操作者のロボットへの入力信号のタイムリーな反映ができることも同時に確認された。

 今回の実証で構築された仕組みを採用することで、遠隔の環境であったとしても、「ORiN」と5Gの利用で柔軟なレイアウト変更を実現できるとされる。