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「ながら充電」がバッテリー劣化進める、携帯市場と電通大の研究結果

 携帯市場は、電気通信大学と共同して行う「スマホバッテリー劣化研究プロジェクト」において、経済損失額が推定4220億円以上となるモバイル端末のバッテリー劣化に関する研究結果を発表した。

 同プロジェクトは、iPhoneユーザー1800人へのアンケートをもとに、バッテリー劣化の傾向などについて詳しく調査された。

 調査によると、若年層からシニアの幅広い世代まで、スマホを使って動画視聴やゲームを充電アダプタに繋ぎっぱなしで行う「ながら充電」が、バッテリー劣化の進行を早めることが確認された。

発熱の様子

 「ながら充電」している端末と、そうでない端末の発熱による温度差は8.9度になり、高温ほどバッテリー劣化の進行が加速されるという性質によって、端末へ悪影響が及ぶことが懸念される。

 このプロジェクトに携わっている電気通信大学の横川慎二教授は、この結果に関して、「特に若年層は、フル充電をしていないと不安といった強迫観念があるのかもしれません」としたうえで、「オンライン会議のデバイスとしてスマートフォンを利用する傾向も増えていると想定され、今後はオンライン会議で“ながら充電”することが、バッテリーの劣化を招く原因のひとつとなりそうです」と述べている。

 「スマホバッテリー劣化研究プロジェクト」では今後、端末の個体別に具体的なデータ収集と調査を実施するために、同社が開発したスマホ劣化診断アプリによるモニターデータの収集・分析を実施し、より精度の高い調査結果を発表する計画を立てる。