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スマホで充電や車外からのコントロールも、ポルシェのEV「タイカン」
2021年3月1日 14:14
ポルシェが開発した初の量産電気自動車「タイカン」にはスマートフォンと連携するいくつかの機能が搭載される。
タイカンは、ポルシェによる初の量産電気自動車。当初は「ミッションE」という名のコンセプトカーとして発表されたもので、4ドアセダンに加えて5ドアクロスオーバーSUV「クロスツーリスモ」の登場も予定されている。
電気自動車でありながら、リアのモーターには2速のトランスミッションを備え、急加速にも対応するなど日常の使い勝手を確保しつつもポルシェらしいスポーティさも演出している。
2月28日に東京都江東区の「Porsche NOW Tokyo」で開催された「タイカン納車セレモニー」では、オーナーとなる3人が出席。ポルシェ・ジャパン 代表取締役社長のミヒャエル・キルシュ氏も登壇し、タイカンについて語る機会が設けられた。
ステーションでの充電にはスマホアプリを使用
一般的なガソリン車やディーゼル車と異なり、タイカンには2つの充電リッドが備えられる。
車体の左側には「CHAdeMO」(チャデモ)準拠の急速充電用のリッドが、右側には自宅駐車場などでの利用を想定した通常の充電用のリッドを搭載する。これらはいずれも手をかざすと自動的に開く。
ポルシェが用意する充電ステーションでの充電時には「Charging NA」というアプリが必要になる。このアプリで充電ステーションに記載のあるQRコードをスキャン。ステーションを正しく認識できていることが確認できたらタップ。すると、自らの登録情報が出てくるのでそれを選択する。
一連の操作を終えると、あらかじめタイカンに接続しておいた充電ケーブルを介して充電される。タイカンの場合、充電ケーブル接続時にランプが白く点滅するが、充電がスタートすると、緑色に変化する。充電中にはアプリの画面から充電状況や料金の確認ができる。
なお、アプリにはインストール時に購入したタイカンのフレームナンバーなどの情報、クレジットカード情報を入力しておく必要がある。
Charging NAは、上記のように充電の設定に加えて、全国の充電スポット(含むNCS)の検索や任意のスポットまでのナビゲーションも設定といった機能も搭載される。
21年中頃までは特別料金
ポルシェ・ジャパンが用意する充電ステーションは、現時点で全国のディーラーに約20カ所ほど、加えて愛知・大阪では公共の場所でも提供されている。今後は東京でもホテルの駐車場などディーラー以外の場所へも設置をすすめるという。
また、料金は月額基本料金1800円、急速充電料金45円/分の「月額会員プラン」と基本料金は0円で急速充電料金が120円/分の「都度会員プラン」のどちらかを選べる。どちらもともにスペシャルオファー料金として提供されているが、これは充電器が本来のスペックである150kwではなく90kwで動作しているため。
2021年中頃には本来のスペックで稼働できる予定で、その際には、それぞれのプランで充電料金が75円/分、200円/分とあらためられる。
Apple Car Playや車外からの制御にも対応
充電以外にも、タイカンはスマートフォンアプリケーションの「ポルシェ コネクト」へ対応する。こちらは、車外からクルマに搭載された機能の一部をコントロールできるもので、タイカンの場合は、バッテリー残量の確認や、エアコン、セキュリティアラーム、ライト、ドアロックなどの遠隔操作を可能としている。
また、センターコンソールのディスプレイは、Apple Car Playに対応。iPhoneを接続すれば、タイカンのディスプレイ側で各種操作が可能だ。ただし、Android Autoへは対応していない。
現在はポルシェコネクトとCharging NAは、2つに分かれているものの、数カ月後を目処に1つのアプリに機能を統合する予定とキルシュ氏は語った。