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レトロゲーム世代の心鷲掴みの「クラシックゲーム」――au担当者が語る今後の展望

 KDDIがauスマートパスプレミアム会員向けに提供しているサービス「au スマートパスプレミアム クラシックゲーム」。ファミコンに慣れ親しんだ世代であれば、目を引く

 スマパスプレミアム会員であれば、追加の課金なしで配信されるファミコンなどのゲームが遊び放題なサブスクリプションサービス。現在は、「ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会」を始めとした5タイトルが配信中。

 同社では今後、上期中にも約40タイトルの追加を予定しており、いつでもどこでも往年の名作ゲームがスマートフォン上で楽しめるようになる。

 そもそも、このサービスの提供に至った背景はどういったものだったのか。KDDI 広報担当者によると、手軽に5G時代のゲームの世界観を体験してもらいたいという想いがあるという。「高品質なクラウドゲームとは別の角度で、小さいころに夢中になって遊んだゲームを『アプリレス×サブスクリプション』で提供することで、懐かしくも新しい感覚の5Gゲームの体験を提供させていただきたい。また、純粋に『遊びたい人たちに応えたい』というパブリッシャーの要望を受けた側面もあり、接する機会が減ってきている過去の名作ゲームとの接点の一つになっていけたら」と語った。

 また、売り切りのパッケージで売られていたゲームソフトを今回は、サブスクリプションの形で提供している。これについて継続して遊んでもらえるタイトルの選定が難しかったという。担当者の嗜好に左右されがちな部分もあり、最終的にはパブリッシャーの関係者にも現況を聞きながら選定したのが現在のラインアップだ。ただし、人気キャラクターなどが出演するタイプのゲームは権利関係のクリアが難しく、登場するのは少々時間がかかりそうだ。

 ちなみに、ゲームソフトをスマートフォン上(HTML5)で動かすというエミュレーターは先例が少なく、安定した動作の実現には少なからず苦労したようだ。

 ローンチ間もないクラシックゲームだが、好評を博しているという。KDDI ライフデザインサービス企画推進部の合田但氏は、同サービスのファン層は主に30代~40代付近のレトロゲームに慣れ親しんだ世代ではないかと推察。

 とはいえ、まだまだ心をつかんでいるのは特定の層に留まっていると思われる。今後、ラインアップの拡充や、レトロゲーム世代ではない若い世代に向けたプロモーションを通じてファン層の拡大を図っていくという。