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いよいよ登場した接触確認アプリ「COCOA」、グーグルやアップル、携帯各社の支援は?

 新型コロナウイルス感染症の対策の一環として、厚生労働省から配信が開始された「COCOA」は、陽性者の近くにいたことがわかるアプリだ。

 ユーザーのスマートフォン同士がBluetooth Low Energy(BLE)を使い、一定条件を満たせば「近くにいた」と記録。その情報は匿名化されており、位置情報も個人情報も使わない。14日経てば削除される形で、プライバシーを保ちながら、集団感染(クラスター)の発生をいち早く検知し、早い段階で感染拡大を防ぐことが期待されている。

 ただ、課題のひとつは、利用者の広がりだ。多くの人が使えば使うほど、効果が期待できる一方で、はたしてどれだけの人がインストールするかどうかは不透明。本誌では、スマートフォンのプラットフォームを提供するグーグル、アップル、そして携帯各社に、普及に向けた支援についての現時点での考えを聞いた。

APIを提供するアップルとグーグルのコメント

 まずはアップルとグーグルのコメントだ。これは接触確認アプリの仕組み(匿名化し、スマホ同士で情報をやり取りする部分)をAPIとして提供する両社からの共同コメントになる。

「日本の新たな生活様式の下で COVID-19 の拡大抑制を図るために、厚生労働省が提供開始した新型コロナウイルス接触確認アプリ COCOA をApple と Googleは支援いたします。同アプリは、Apple と Google のプライバシー保護技術を活用しており、利用するか否かは利用者が自由に選択でき、デバイスの位置情報を収集・使用することもありません。Apple と Google は今後も厚生労働省及び日本政府の取り組みを支援して参ります」

グーグル、Playストアや非営利団体向け助成金で支援

 グーグルは、Playストアで、接触確認アプリを探すための検索、アクセスできるようにする。

 また、Ad Grants クライシス リリーフ(緊急支援)プログラムを通じ、「Ad Grants」の提供などを予定しているという。Ad Grantsプログラムは、非営利団体へ広告掲出用の費用(広告クレジット)を支給する。その広告クレジットを活用して、ネット検索で接触確認アプリの広告を打てる、という形になりそうだ。

 そのほかにも、接触確認アプリの利用促進は長期に渡る取り組みが必要、として継続的に支援するとコメントした。

アップルは「Today」に掲出

 アップルも、App Storeを通じて「COCOA」の認知促進に協力する。

 App Storeにある「Today」枠で、「本日のおすすめ」として紹介するとのこと。

ドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天のコメント

 NTTドコモは、今後の動向を注視しながら、必要な対応があれば実施していく方針。

 KDDIは「新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けて本アプリの利用について、お客様のご案内を検討していく」とコメント。他社よりも一歩、踏み込んだ形で支援に取り組む姿勢を示している。

 ソフトバンクは、政府からの要請があれば、確認の上で、今後検討するとのこと。

 楽天モバイルは「携帯キャリアとして『COCOA』の普及に向け、周知協力を行う予定です」としている。