貨物列車のブレーキを遠隔監視できる「手ブレーキ検知システム」、JR貨物が導入――KDDIなど3社

　KDDI、日本貨物鉄道、JR東日本コンサルタンツの3社は、貨物列車の安全性を高める「手ブレーキ検知システム」を開発した。2020年度下期からJR貨物の車両に導入される。

　手ブレーキ検知システムは従来、作業担当者が目視で確認していたコンテナ車の車輪の手ブレーキの確認作業を遠隔で実施できるもの。列車が発射する前にコンテナ車の手ブレーキの解除漏れをなくし、運行の安全に寄与する。

　手ブレーキの状態を検知する通信装置が内蔵されたIoT端末をコンテナ車に設置。KDDIが提供するLTE-M通信を通じて、手ブレーキの状態データをサーバーへ送信、JR貨物の社内システムと連携し、手ブレーキの状態を遠隔地から確認できる。

　駅構内や機関車の運転台に設置したディスプレイからコンテナ車の手ブレーキが解除されたかを確認でき、出発の際に手ブレーキがかかったままのコンテナ車がある場合、ディスプレイに警告を表示する。

　JR貨物では、2020年度下期から、同社のすべてのコンテナ車約7200両すべてに同システムを順次導入する。