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5G回線の普及率は2024年で26.5%、モバイル市場の成長は大部分がIoT用途に――IDC Japanが予測

 IDC Japanは、日本国内における5G通信サービスに関する市場予測を発表した。

 同社は、2024年末時点で日本国内の5G回線数は6024万回線に達すると予想する。また、2020年~2024年の年間平均成長率は107.6%になるとした。

国内5G通信サービス市場の回線数予測

 日本国内のモバイル通信サービス市場における2019年末時点での回線数は約1億8680万回線だった。2019年~2024年の5年間に回線数は4.0%の年間平均成長率で成長し、2024年末には2億2763万回線に達すると予測している。

 2019年末時点ではモバイル回線の多くがスマートフォンやタブレットなど、人による利用のために使われている。一方で、IoT用の回線数も急速に増加しており、すでに市場の回線数の一定比率を占めるまでに成長している。同社では、今後の国内モバイル通信サービス市場の成長の大部分が、IoT用回線の増加によるものになるという。

 国内モバイル通信サービス市場への新型コロナウイルス感染症の影響については他のIT分野に比べて小さいと予測している。オンライン学習の浸透や在宅勤務によるリモートアクセスの増加などにより需要が拡大するか、今後の経済状況の悪化による解約や外出先での通信の減少などによる市場の縮小の両方が考えられるとしている。

 また、5Gについては、既存LTE回線の置き換えと、コネクテッドカー、ヘルスケア機器をはじめとする新たなIoT機器の接続需要の増加などによって普及が進み、2024年には国内モバイル通信サービス市場全体の26.5%を占めると予測する。

 しかし、5Gの普及は新型コロナウイルス感染症の影響として、対応端末の供給の遅れや、一部のIoTプロジェクトの遅延などにより若干の影響があるとみられるという。