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【今日は何の日?】2003年5月7日は腕時計型PHS「WRISTOMO」の発売日

2020年4月10日、本誌「ケータイ Watch」は、創刊20周年を迎えることができました。20周年となる2020年度、本誌では、日々「これまでの20年」を振り返ってまいります。

「WRISTOMO」発売(2003年)

「WRISTOMO」

 17年前(2003年)の今日、NTTドコモからセイコーインスツルメンツ(現セイコーインスツル)製の腕時計型PHS端末「WRISTOMO」が発売されました。登場時の価格は3万7000円(税別、以下同)で、別売のシンクロケーブルは6200円でした。

 WRISTOMOは、音声通話だけでなく、データ通信も可能な腕時計型PHS端末。「WRIST」(手首)+「MOBILE」(モバイル)というコンセプトで登場し、通常は腕時計の形をしていますが、通話時はリリースボタンを押すことでハンドセット状態に変形するようになっています。

 本体の背面にシンクロケーブルの接続端子が用意され、シンクロケーブルを利用することで、Microsoft Outlook上の連絡先や予定表とWRISTOMOのデータを同期できるシンクロ機能が用意されていました。また、3気圧の生活防水やPHS位置情報を活用した「位置情報コンテンツ」にも対応し、見た目だけでなく情報通信端末としても使えるものに仕上げられているように感じられます。

 腕時計型の端末自体は1980年代頃から登場してきてはいましたが、いずれも定着せずに消えていくのが現実で、当時はまだ映画の世界に登場する夢のようなアクセサリーだったことが発表時の本誌の過去記事からもうかがえます。

 NTTドコモからは過去に「プレシャス」(1992年)や「ネクストジークス」(1998年)といった腕時計型のポケベル端末が発売されていましたが、WRISTOMOは単体でデータ通信にも対応したという点で大きく進歩した製品だったのではないでしょうか。今となっては腕時計型の端末は当たり前のように浸透していますが、腕時計型端末を語る上でWRISTOMOの存在は欠かせないものとなっていることは間違いなさそうです。