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2019年度の「学割」を料金とデータ容量で比較、割引期間や対象年齢の違いも
2019年12月27日 06:00
今年も携帯電話各社から「学割」が発表され、受付もスタートした。
春の新生活シーズンと聞くとまだしばらく先に思えるが、進学先や就職先といった進路が既に決まった人は多く、新生活に向けた準備をしている人がいても珍しくはない。
そんな新生活に向けた施策として毎年注目を集める携帯電話の学割。
進学に伴って初めて携帯電話を我が子に買ってあげるケースもあれば、就職に伴い仕事用として2台目を契約したい人にも見逃せないキャンペーンなのは間違いない。
そこで今回は、主要3社にサブブランドを加えた5つのキャリア・ブランドの学割について「どんなキャンペーン内容になっているか」「毎月どのくらいの料金で利用できるか」をまとめてご紹介していく。
各社同じようで、けっこう違う。割引額や割引期間、対象年齢に注意
学割といえば、学生を含む若者の利用に対し、使用料の割引が一定期間行われるキャンペーンとして認知している人が多いだろう。
それは間違いではないのだが、各社の割引内容を比較していくと「割引額」や「割引期間」、さらに割引対象となる年齢に違いがある。
NTTドコモ | au | ソフトバンク | ワイモバイル | UQ mobile |
---|---|---|---|---|
1000~1500円引き | 1000~2400円引き | 980~2000円引き | 1000円引き | 1000円引き |
契約翌月から12カ月 | 契約翌月から6カ月 | 契約翌月から6カ月 | 契約月を含む13カ月 | 契約月を含む13カ月 |
- | - | データ容量の増量 | - | - |
25歳以下 | 25歳以下/15歳以下 | 22歳以下/15歳以下 | 18歳以下 | 18歳以下 |
割引額は、以前多かった「一律1000円」や「基本料金が無料」ではなく、プランによって割引額が異なったり、さらに割引期間も6カ月から最長13カ月と、各社・各プランによって変わってくる。
さらに学割が適用になる年齢の違いも見逃せない。NTTドコモとauの学割は「25歳以下」を対象とした割引キャンペーンになっている。しかしソフトバンクは22歳以下、ワイモバイルとUQ mobileは18歳以下を対象としている点もあらかじめ知っておきたい。
また、auとソフトバンクは15歳以下にだけ適用できるキャンペーンも別途用意されている。
もっとも安く利用できるプランは?
余談だが、筆者は毎年この時期になると知人から「子供に持たせる携帯」について相談を受けることが増える。とくに最近多いのは「中学生にあがる子供にスマートフォンを持たせたいが、どの会社が一番安いか」という相談だ。
これを踏まえ、中学生以下にスマートフォンを持たせる場合、学割を適用できる各社の最も安い料金と利用できるデータ量をまとめたのが以下の表だ。
なお、親が子供に持たせるというユースケースから、家族割引も適用させている。同じ会社を利用する家族の人数で割引額が変化する場合は、両親・子の組み合わせが多いと判断し、3人以上で利用した場合の割引額を適用している。また、新規契約に際し学割と併用できる割引も同時に適用している点もご承知頂きたい。
NTTドコモ | au | ソフトバンク | ワイモバイル | UQ mobile |
---|---|---|---|---|
ギガライト | 新auピタットプランN | スマホデビュープラン | スマホベーシックプランR | スマホプランS |
980~3980円 | 980円~3980円 | 980円 | 1480円 | 980円 |
1~7GB | 1~7GB | 2GB | 12GB | 3GB |
もっとも安い料金はワイモバイル以外の980円。しかし980円で利用できるデータ量は段階制プランとなるNTTドコモ、auでは1GBまでと実利用では心もとない。
UQ mobileの3GBでも使い方によっては足りないと感じるだろう。最安ではないものの、12GBで1480円のワイモバイルのお得感は高い。
データ容量を気にしないでいいプランでの比較
親心としては「最も安いプランで、最低限の連絡が十分にできればいい」と考えるところだが、最安プランのデータ容量では通信速度制限が早々にかかる可能性もある。
親子での連絡を円滑に行うためにも、20GB~30GBの「大容量プラン」や「速度制限なし」をうたう上位プランを選んだ場合の料金も比較してみたのが以下の表だ。最安プランと同様に、家族割引なども含めて試算した。なお、固定回線とのセット割引は除いている。
NTTドコモ | au | ソフトバンク | ワイモバイル | UQ mobile |
---|---|---|---|---|
ギガホ | auデータMAXプラン Netflixパック | ウルトラギガモンスター+ | スマホベーシックプランL | スマホプランL |
4480円 | 4480円 | 4000円 | 2480円 | 2480円 |
30GB | 無制限 | 50GB ※学割適用中(最長13カ月)は無制限 | 17GB | 14GB |
もっとも安いのはサブブランドであるワイモバイルとUQ mobileの2480円。データ容量は20GBを超える容量がないため、大手3社と比較すると少なくはなるが、10GB以上利用できれば動画をずっと見ているようなケースを除けば足りないということはないはずだ。
そして大手3社の大容量プランでお得感が高いのはauとソフトバンクだろう。auの「auデータMAXプラン Netflixパック」はもともとデータ容量の制限のないプラン。ソフトバンクの「ウルトラギガモンスター+」ももともと使い切るのが難しい大容量の50GBだが、学割適用中はなんと月間制限なしで利用できる。
注意点として、ワイモバイルとUQ mobileは「18歳以下」が適用条件となるため、もし大学生以上が学割を希望した場合には上記の金額にならないことだろう。
フォローするとすれば、学割がなくても大手3社よりも料金が元々安く、データ容量も十分に多いため、安価に済ませたいというニーズだけでいえば学割なしでも十分に選ぶ価値はある。
また、すべての会社・プランについて「家族複数人での割引」や「割引期間」が異なる点にも注意したい。
たとえば中高生は、次に進学するまでの3年間、同じ会社・機種を使うことになることも多いと聞く。
契約から半年~1年はかなり安く利用できても、2年目以降は月々1000円以上高くなるケースもあるため、実際の契約時は最安の料金だけでなく「いつまで割引か」「割引が終わったらいくら高くなるのか」まで確認して欲しい。